省レベルの計画生育協会の会長による座談会が21日に開かれ、中国の人口および計画生育工作を取り巻く全体状況は比較的良好だが、8つの避けられない矛盾や問題に直面していることが分かった。「新華網」が伝えた。 (1)総人口のピークが2030年代前半に到来 人口は慣性的に高い伸びを続けており、総人口は毎年800万~1000万人の純増となる。総人口のピークは2030 年代前半に到来し、15億人前後に達する。 (2)環境などの要素で出生障害率が高い 生物的、社会的、行為または環境などの総合要素による出生障害率(先天的に障害を持つ新生児の割合)は4~6%で、一部地区では8%に達する。 (3)膨大な労働人口の就職困難 予測によると、中国の15~59歳の労働人口は2013年にピークの9億3200万人に達する。膨大な労働年齢人口を抱え、就業問題の解決は今後の重大かつ困難な任務となる。 (4)2020年には60歳以上の高齢者増加、社会保険に圧力 高齢化のスピードが速まり、老齢人口が増える。「豊かになる前に老いる(未富先老)」が特徴。2005年に60歳以上の老齢人口は11%以上を占め、2020年には16.1%に達するとみられる。社会養老保障体系が整っていない上、家庭内で高齢者の面倒を見るという伝統的な機能が弱まっている。農村人口の高齢化はさらに顕著だ。 (5)出生人口の性別比不均衡による影響 2020年には、20~45歳の年齢層で男性人口が女性を 3000万人上回る。出生人口の性別比が長期にわたり不均衡だったことで、社会の安定と調和に深刻な影響を与える。 (6)流動人口の増加で公共サービスに課題 2005年に中国の流動人口は1億4700万人に達した。流動人口の技術研修、就業、子女教育、医療衛生、社会保障、計画生育管理などのサービスで困難さが増大。基本的権利の保障強化が課題。 (7)新たに生まれる貧困人口 第10次5カ年計画(2001~05年)の期間中、都市の最低生活保障の対象者は2200万人に達し、貧困問題の深刻さが目立った。全国で農地を失った農民は4000万人余りに達し、年間300万人のペースで増えており、新たな貧困人口を生みやすい。 (8)人口と資源のボトルネック 中国の人口1人当たりの淡水、耕地、森林、鉱産資源など重要資源は世界平均を下回る。環境汚染と水や土壌の流失が深刻で、生態環境の全体的な悪化にピンポイントの改善で対応するという状況は、短期的には根本的に改善されないだろう。生態環境が脆弱(ぜいじゃく)な地区では現在の人口を養うことが不可能となり、居住環境が悪化する。 「人民網日本語版」2007年8月23日 |