「第10次五カ年計画」(2001~2005年)の期間中、中国は小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的構築に向けて、着実な第一歩を踏み出した。その前進の途上、経済?社会の各分野で輝かしい成果を挙げている。 ◇総合国力:歴史的な新しいスタートラインに <成果1>国内総生産値(GDP)が15兆元を突破へ 計画の目標:経済成長のスピードを年平均7%前後とする。2005年にはGDPが12兆5千億元前後に達するようにする。 計画期間中の経済成長率は年平均8.8%となり、今年のGDPは15兆元を突破する見通し。 <成果2>財政収入は3兆元に達する見通し 計画の目標:財政収入の安定的な増加を維持し、国家財政の対GDP比を高める。 大まかな予測では、中国の今年の財政収入は、3兆元前後に達する見込みである。2000年(「第9次五カ年計画」の最終年)の財政収入はわずか1兆3400億元。財政収入の対GDP比は、2000年の15%未満から今年の20%前後にまで高まる見通しだ。 ◇三農(農業、農村、農民)問題:引き続き支援の力が拡大 <成果3>農業税を全面的に減免、食糧増産、農民の増収を実現 計画の目標:農村の税制改革を全面的に推し進め、農民の負担を確実に軽減し、あらゆる方法を講じて、農民の収入を増加させる。 2千年以上も延々と続いてきた農業税は、第10次五カ年計画の期間中に、歴史の舞台から消え始めた。2004年の政府活動報告では、5年をかけて農業税を廃止することが提案された。今年の同報告では、農業税廃止の目標を06年に実現させることが提案された。 農業税を免除されている省?自治区?市は、去年の8カ所から28カ所に増えた。今年のこれまでの3四半期で、農民1人当たりの農業税負担が9割近く減少し、今年軽減された農業税負担額は220億元になる見通しだ。 各優遇政策の推進により、去年から、農民1人当たりの増収率(実質値)は、2001年から2003年まで3年連続の減速から加速に転じ、約4%で底を打った後、去年は一挙に6.8%に上昇した。今年の第1~3四半期では、11.5%に伸びた。食糧の総生産量は去年9%増加し、今年は更に増える予測である。 <成果4>農村の社会事業がますます発展 計画の目標:貧困地区の義務教育を重点的に推し進める。農民の基本的な医療衛生問題の解決に努力する。 2001年から、中央政府の資金拠出により、一部農村の貧困家庭の小中学生に対する教科書の無償配布を始めた。今年からは、国家重点貧困扶助開発事業の重点県の農村で、貧困家庭の義務教育段階の児童生徒に対する教科書、雑費(学校納付金)を免除した。同時に寄宿生には生活費を補助している。2007年には、全国の農村全体にこの政策を実施する。 2003年上半期に、農村互助医療の新システムがテスト基地で導入された。これまで、すでに1億6300万人の農民がシステムに加入している。しかし、農村の状態の改変にはなお多くの時間とより多くの投資が必要とされる。 「人民網日本語版」2005年12月1日 |