温家宝総理は15日、クアラルンプールでマレーシアのバダウィ首相と会談した。温総理はマレーシアとの協力強化に関し、次の4提案を示した。 (1)ハイレベルの交流を保ち、理解と信頼を一層深める。 (2)両国外務省が先頭に立って両国間の戦略的協力に関する共同行動計画を策定し、各分野の協力に具体的な計画を打ち出す。 (3)引き続き両国間貿易を拡大し、エネルギー協力を推進し、南中国海における石油?ガス資源の共同開発を検討する。 (4)東アジア協力プロセスにおける協力と調整を緊密化し、そのたゆまぬ進展を促す。 バダウィ首相は「中国の発展はマレーシアへの脅威ではなく、チャンスだ。われわれは中国を信頼できる友人と見ている」と指摘。中国とさらに緊密な経済貿易関係を築き、貿易や双方向投資を拡大し、エネルギーや金融分野で互恵協力を強化する意向を示した。また、マレーシアで起きた中国人侮辱事件に言及。首相が事件を非常に重視して、直ちに独立調査委員会の設置と事件の公開調査を指示したことを伝えるとともに、「マレーシアに中国人差別政策はない。中国各界の人々がより多くマレーシアに来ることを歓迎する」と述べた。 温総理は中国政府が同事件を非常に重視していることを伝え、「首相閣下とマレーシア政府が今件を重視し、委員会を設置して調査を進めたほか、中国に内務相を派遣して説明を行ったことに留意している」と述べた。さらに、マレーシア側が一層の措置を講じ、事実を明らかにして当事者を処罰し、類似事件の再発を防ぎ、両国人民の正常な交流に向けた環境を整えるよう求めた。 「人民網日本語版」2005年12月16日 |