青海省の循化サラ族自治県筋によると、青海?チベット高原の「植物遺伝子バンク」といわれる孟達国家クラス自然保護区では、近年の保護と管理を通じて、生態環境が逐次改善され、野生動植物及び植生が効果的に保護されていることが明らかになった。 孟達国家クラス自然保護区は2000年に国の批准により設立され、172900ヘクタールの面積を持ち、青海省の次生森林の中で植物の種類が一番多い、群生システムがもっとも複雑な森林であり、西部では珍しい古代亜熱帯、亜温帯と亜寒帯の南周縁地域における植物の種が揃い、生長している地域であり、青海省の唯一の野生植物を主とする自然保護区でもある。1982年における植物学関係専門家の調査によると、この保護区には537種類の植物が存在し、そのうち、サンシチニンジン、バイモ、何首烏などの薬用植物が300余種類、絶滅危惧種が11種類もあり、極めて特殊な保護価値がある。それゆえに、孟達国家クラス自然保護区は青海?チベット高原の植物群生メカニズム及び群生の特徴を研究するための遺伝子バンクと見られている。 保護区管理局の副局長馬天竜氏によると、近年、国のバックアップのもとで、保護区と地元政府は積極的に孟達国家クラス自然保護区の生態環境を改善するうえで、一定の成果をあげている。それに、地元の「山の近くに住む者は山に糧(かて)を求める」村民たちのために、数十万元を投下して、電力網を改造し、太陽光熱レンジ及び電気レンジを購入した。同時に、保護区の住民区に石炭堆積場をつくり、住民たちの乱伐を効果的に根絶した。それと同時に、エンジュ、イチョウなどの植物20種類余り、3万本の希少植物を保護区に導入したり、植生回復区に187万元を投下して、希少植物園を建設したりして、全力を上げて保護区の生態環境の改善に努めている。 その結果、保護区の生態環境が目に見えて改善され、森林面積も次第に増え、植生も全面的に回復された。同時に、保護区の植物の種類も増え、今年に入ってすでに300余種類の植物標本を採集し、そのうちの多くは新たに発見された種である。来年、関係部門は林業関係の専門家による孟達国家クラス自然保護区に対する調査を行い、保護区の種の分布状況を全面的に把握することになっている。 「チャイナネット」 2006年10月24日 |