中国旅行・ツアーは旅情中国におまかせください
現在地: ホーム > 中国ニュース >

貿易黒字は中国に、利益は米国に

投稿時間:2007年08月08日閲覧数:
(文:新華社世界問題研究センターの李長久研究員) 昨年、中‥

(文:新華社世界問題研究センターの李長久研究員)

昨年、中国?米国間の貿易額は2626億8千万ドルに達し、中国の貿易黒字は1442億6千万ドルだった。両国間の貿易不均衡について、商務部の薄煕来部長は「貿易黒字は中国にあり、利益は米国にある」と表現する。イメージを的確につかんだ正確な表現といえる。

中国が巨額の貿易黒字を有しながら、利益の大部分が米国にあるとはどういうことか。これは中米貿易の以下のような特徴に基づくものだ。

(1)競争性よりも相互補完性が高い:中米間の経済貿易関係では競争性よりも相互補完性の方が高く、米国はより大きな利益を受けている。中国税関がまとめた統計によると、1996年~2003年の中国の対米貿易黒字は累計2291億千万ドルに上った。米モルガン?スタンレー社が発表したデータでは、この8年間に低価格の良品である中国製品により、米国の消費者は約6千億ドを節約でき、米国メーカーはコスト引き下げを実現し、インフレが抑制されたという。

(2)中国の対米貿易の中心は加工貿易:中国の対外貿易では加工貿易が50%以上を占めている。昨年の対米輸出製品の総額2035億ドルのうち、加工貿易製品が63.3%を占めた。米紙「ワシントン?ポスト」が8月26日に掲載した元米国務次官補代理(アジア太平洋政策担当)?シャーク氏の論考によると、中国輸出商品の3分の2近くが外 資系企業、特に日本企業と米国企業により生産された海外ブランドの製品だ。20ドル のバービー人形を販売しても、中国には約35セントしか入らない。米マサチューセッ ツ工科大学(MIT)の黄亜生教授は「中国はグローバル化から従業員の所得面で利益を受けたが、グローバル化がもたらした利益をため込んではない」と指摘する。

(3)米国の対中投資は中国の対米投資より多い:2006年末現在、米国の対中直接投資は実行ベースで累計540億ドルを超えた。一方、中国の対米直接投資は9億5700万ドルで、米国の投資額のわずか1.8%だった。中国にある米国資本企業約5万社は「一石 三鳥」の利益を受けている。米国の関連機関の分析によると、03年の在中国米資企業の売上総額のうち、中国市場での売り上げが71%、米国市場が11%、その他の国?地 域が18%だった。06年の中国市場での売上高は約800億ドルで、利益は約100億ドルに 達した。

在中国米国商工会議所が行った調査によると、米資企業の73%が「中国で利益を得て いる」とし、37%が「中国での利益率が世界での利益率を上回っている」と回答し た。このため米資企業の51%が「今後5年間の投資先候補地のトップに中国を据えて いる」という。

(4)「メードインチャイナ」は「メードインザワールド」:中国製品は世界の共同製作品ということができる。中国は世界の組立センターだ。

米国カリフォルニア大学の3人の研究者がこのほど発表した研究報告によると、米アップル社の携帯型デジタル音楽プレイヤー「iPod」の販売価格は1台当たり299ドル。同社は生産ラインをもっていないが、日本の東芝などが提供する最も高価な部品が73ドル、その他の国?地域が提供する部品が60ドル、中国で行われる組立のコストはわずか3ドルほどで、米国に163ドルが入る計算になり、アップル社はうち80ドルを獲得する。中国が組立加工で得るのは販売価格の1%に過ぎない。しかし中国が米国にiPodを1台輸出するごとに、米国の対中貿易赤字は150ドル増加する。このため米ジョンズ?ホプキンス大学のランプトン教授は、米国が中国の輸出製品に向けて設置する貿易障壁は、実際には中国を苦しめるだけでなく、米国の友人?盟友を損ない、米国自身をも苦しめるものと指摘する。

米国は世界最大の先進国であり市場だ。中国は世界最大の発展途上国であり潜在的市場だ。中米間の経済貿易協力を拡大し深化させることは、両国国民の根本的利益に合致するだけでなく、世界貿易の発展推進に向けてより大きな貢献をすることになる。

「人民網日本語版」2007年9月5日

上げる
(0)
0%
下げる
(0)
0%
------セパレーター----------------------------
感想・意見を書き込み
違法、他人を中傷する記事は管理者の判断で予告無く削除されます。
評価:
【絵文字 気持ち】 :
ID: 文字の確認:別の文字を表示
最近のコメント コメントの詳細ページへ>>
お勧め内容