今年は中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の対話関係構築15周年にあたり、「中国?ASEAN友好協力年」でもある。現在、豊富多彩な記念イベントがすでに逐次展開され、その中には、10月30日に広西チワン族自治区の南寧市で開催される?中国とASEANの対話関係構築15周年を記念する首脳会合?でクライマックスに達すると見られている。中国とASEANの対話関係の構築は中国と東南アジア諸国との関係の発展史における重要なメルクマールと位置づけられており、15年来、双方は政治、安全、経済などの分野で著しい成果を収めてきた。これは中国と東南アジア諸国の共同の利益に合致するものだけでなく、時代の推移に順応したものでもあって、強い生命力を示していることを実践が裏付けている。 輸出入貿易の急速な発展 90年代に入ってから、中国とASEANの貿易関係は急速な発展をとげ、特に1991年から2001年までの10年間に、中国?ASEANの輸出入貿易額は年に20.4%のペースで増加しており、中国と他の国との貿易増加率を上回り、中国のトータルな輸出入増加率をも上回ることになった。同時に、貨物の貿易輸出入額も1991年の79億ドルから2001年の416億ドルに増えた。この間、1998年のアジア金融危機の影響で、同年の輸出入貿易額は6.2%下がったにもかかわらず、1999年には、その輸出入額はまた14.9%増加した。 21世紀に入ってから、中国?ASEANの貨物の輸出入貿易も急ピッチで増加してきており、特に中国とASEANが?2010年までに中国?ASEAN自由貿易区を構築する?取決めに調印した2002年に、双方の輸出入貿易額は500億ドルの大台を突破し、548億ドルに達し、昨年同期比32%増となり、中日の16.2%、中韓の22.8%、中米の20.8%をはるかに上回るものとなった。2003年の輸出入貿易額も同じ勢いを示して、782.5億ドルに達し、昨年同期比は42.8%増となり、中国と日本、アメリカなど主な貿易相手国との増加率よりも高かいものとなった。特に言及しなければならないのは、中国?ASEANとの輸出入貿易が急速に発展したと同時に、中国のASEANからの輸入の増加ペースも対ASEAN輸出の増加ペースをはるかに上回るものとなった。これはASEANの経済発展をさらに促すに違いない。 中国の輸出入総額の伸び率と中国の対ASEANの輸出入総額の伸び率 中国とASEANの輸出入貿易額が急増している状況の下で、2003年11月に催されたASEAN+3首脳会合において、中国の温家宝総理は?経済貿易関係を深化させ、ともに発展することを促し?、?2005年までに年間貿易額が1000億ドルを突破する目標?を達成するため、中国は全力をあげてASEAN諸国と協力し、ASEAN+1の交渉過程を加速し、中国?ASEAN自由貿易区をより早く構築し、ASEAN諸国との協力分野を拡大して、中国?ASEANの貿易関係の新しい発展を目指し、中国とASEANの経済協力を全面的に展開するようにしなければならないと語った。その結果、2004年の中国?ASEANの輸出入貿易額は1000億ドルの大台を突破し、1058.8億ドルとなった。 変化しつつある商品の構成 数年の発展に伴って、中国とASEANとの貿易商品の構成も改善されつつある。20世紀90年代の初期においては、ASEANの対中輸出商品の上位5位は順次石油と燃料、木材、植物油、コンピューター、機械?電子設備であり、これは対中輸出総額の75.7%を占めることとなった。2001年になると、ASEANの対中輸出商品のランキングが変化し、上位にあるものは資源類商品にかわり、製造業の製品となり、機械?電子設備が対中輸出総額に占める割合は1993年の12.4%から48.3%となった。さらに、ASEANの対中輸出商品は多様化の傾向を示しており、輸出商品の上位5位の対中輸出総額に占める割合も1993年の81.2%から2001年の79.3%に下がった。 |