2010年の上海世界博覧会(上海万博)の参加を予定する国?国際機関などの第1回準備会議が15日、上海市で開催され、万博の会場および展示館の全体計画が初めて明らかにされた。 1、上海万博の建設予定地は上海市の盧浦大橋から南浦大橋に至る黄浦江両岸の地域。計画では会場を「園」「区」「片」「組」「団」の5つの階層に分けている。 ▽園:総面積5.28平方キロの会場全体を指す。実際の展示部分や展示部分以外の関連設備設置部分を含む。 ▽区:実際の展示部分で総面積3.28平方キロ。生活、労働、レジャー、交通などの機能を備えた総合的なモデル都市エリア(約12ヘクタール)が建設される予定で、多くの参加国?機関が強い関心を示している。ここには開催期間中、世界20~30都市のブースが設置され、都市建設の成功例を紹介する予定。 ▽片:A、B、C、D、Eの5片からなり、それぞれ約60ヘクタールでさまざまな機能を担う。うちA、B、Cは浦東地区に置かれ、主に国と国際機関の展示館が建設される予定。D、Eは浦西地区に置かれ、企業の展示館と前出のモデル都市エリアが建設される予定。このほか浦東地区には万博村や公共活動センターなども建設される見込み。 ▽組:国?国際機関などの展示館を大きなグループにまとめたもので、全体で15組、1組当たりの面積は約10ヘクタール。浦東地区に9組、浦西地区に6組。 ▽団:展示館や各種施設のあるエリアで、総面積は約2万~2万5千平方メートル。1団あたりに40~45のブースが設置可能。来場者の便宜をはかるため、小規模飲食店、電話ボックス、トイレ、ベビーコーナーなどの公共サービス施設が設置される予定。 2、展示館について、上海万博事務協調局の責任者は次のように説明した。 展示館には参加国?国際機関などが自費で建設する「自建館」、リースタイプの「租賃館」、発展途上国が共同利用する「連合館」の3種類がある。 独自に展示館を設計?建設することができ、かつそれを希望する国?国際機関に対して、中国政府は1区画当たり500平方メートルの展示区画を全部で約500カ所提供する計画だ。また発展途上国のために「連合館」を建設し、展示料は無料とする。 05年度の上海市の物価水準に基づき、自建館の1平方メートル当たり平均建設費用は3600元~3700元になる見込み。同館を建設する公式参加国?国際機関は、それぞれ2~12の展示区画の利用を申請することができるので、1館当たりの用地面積は1千~6千平方メートルになる。建ぺい率は60~80%、建築物の高さは20メートルまでとする。 連合館は基本的に万博主催者が建設する。1展示区画当たりの実際の展示面積は324平方メートルで、原則として無償で発展途上国に1展示区画を提供する。特別な申請理由がある場合は2展示区画まで無償で提供する。 中国館は万博会場の東部分に位置し、総面積約6万5千ヘクタール。中国国家館と中国地方政府館で構成される予定。 会場の総面積は5.28平方キロで、各出入り口に設置される検札機は計約550台。トイレは計6150室が設置され、設置面積は2万5千平方メートルに上る予定で、会場には858平方メートルごとに1室のトイレが設けられる計算になる。 万博会場には、会場全体の5.2%を占める総面積27.28ヘクタールのさまざまな広場が建設される予定。また緑地面積は106ヘクタールに上る予定で、浦東浜江緑地には万博終了後も残る「世界博覧会公園」(約29ヘクタール)が建設されることになっている。 会場には、レストラン、ショッピング、通信、銀行などさまざまな商業施設が建設される予定で、約15万平方メートルの建設予定地があてられる。またのレジャー施設(約2万平方メートル)の建設計画もある。出展企業は08年下半期から募集する予定。 来場者の交通手段としては、鉄道、市内鉄道、航空機などが想定されている。うち鉄道は来場者の50%を輸送し、市内鉄道の2010年の1日当たり平均旅客輸送量はのべ550万~650万人に達する見込み。航空機については、浦東空港と虹橋空港でそれぞれ拡張工事が行われており、万博開幕までに年間乗降者数を現在のほぼ2倍に当たる8400万人に増やす計画だ。 「人民網日本語版」2006年11月17日 |