創業投資及び株式募集研究機構である清科グループが発表した『2006年中国創業投資市場についての年次研究レポート』によると、2006年には、中国の創業投資市場は異常な活況を呈し、1-11月の創業投資総額は17億ドルに近くとなり、これまでの暦年の年間投資総額を上回るものとなった。内外の投資者は中国市場の発展に対して楽観的な態度を抱いており、特に外国の創業投資機関が主導的役割を果たしている。 清科グループの倪正東総裁はレポートに基づいて、2006年の創業投資を以下のとおり詳しく分析している。 まず、投資業種を見ると、第3四半期と第4四半期のIT産業に対する投資額は落ち込む傾向にあるが、トータルな状況から見れば、IT産業に対する投資は市場投資総額の62.1%を占め、依然として他の業種を上回ることをはっきりと見て取ることができる。 地域別に見ると、2006年の中国の創業投資地域は昨年よりいっそう集中していることが明らかになった。その中で、北京は投資件数108件、投資金額7.3億ドルでトップとなり、上海は投資件数81件、投資金額3.47億ドルで、いずれも昨年の約2倍となり、北京に次いで2位となった。北京と上海は合わせて投資総額の三分の二のシェアを占めるものと見られている。 創業投資への寄与度を見ると、外資創業投資機関が投資の主役を担ってきた。今年、外資創業投資機関の中国市場における投資金額は投資総額の74.2%を占め、国内の投資機関は18.3%しか寄与しておらず、残ったパーセンテージは合弁投資機関の寄与率である。 投資先を見ると、創業投資機関の初期における企業に対する投資額は昨年の1.4億ドルから今年の5.8億ドルに急増し、増加幅は目覚しい。それに対して、拡張期及び成熟期にある企業に対する投資額は目に見える変化が見られない。 投資市場から退出するケースに言及して、倪正東総裁は今年の1月から11月かけての退出件数は昨年と同じの82件で、半分以上は第4四半期のことで、退出方式を見ると、株式譲渡が依然として中国市場における主な退出方式となっていると語った。 募集市場からみると、今年の1月からの11月までに、さまざまな創業投資機関は合わせて39.61億ドルを調達し、昨年通年の募集総額に近いものとなった。 ?チャイナネット?2006年12月15日 |