「第六回中国四大名硯展」が現在、北京の首都図書館で行われている。9月30日まで開かれており、見学は無料。その中には、これまで北京で見たことのない白い硯もいくつかある。 展覧室の一番目立つところには、純白できらきらとした、古めかしい硯がいくつかある。見学者は、それを白い玉を素材としたものと思いがちだが、主催側によると、これは中国四大の名硯のトップ格である端硯の一種で、白い玉に似た石材で作られたものということである。紫を主な色調とする端硯の中で、これらの白い端硯は独特の風格がある。この石材は、広東省肇慶〈ちょうけい〉市端州の七星岩という、昔から有名な観光地で産出されるもので、歴代において、岩石の採掘が禁止されていたので、世に伝わる製品は極めて少なく、後世に伝わるものも少ない。 昨年、中国の製硯の大家といわれる羅海氏が、祖先から受け継いだ家をリフォームする際、家の土台を掘ってみたところ、意外にも白い端硯の石材を発見した。羅海氏の家は代々製硯工芸の名門であったので、先祖が埋めたものではないか、と推測される。そういうことで、羅海氏はこの石材で古代の硯をまねしたものをいくつかつくり、歴史書に記されている白い端硯を再現れることに成功した。 「チャイナネット」2006年9月21日 |