温家宝総理は18日、エジプト公式訪問の終了を前に、カイロで記者会見を開いた。記者会見にはエジプトの主要メディア、海外メディア、中国メディアから約100人の記者が出席した。 ――今回のエジプト訪問の意義をどう評価するか。中国?エジプト関係の展望をどう見るか。中国は中東地域でどのような役割を果たすことができるか。 (エジプトの「アルアハラム」紙) 私は中国とエジプトの国交樹立50周年の際にエジプトを訪問した。中国とエジプトはいずれも古代からの文明国であり、まさにムバラク大統領が述べたように「中国とエジプトは人類の栄光と進歩の共同創造者であり、文化遺産の共同保護者であり、崇高な価値と理想の共同追求者」である。この言葉は、中国?エジプト関係の内なる真髄を深く指摘している。過去半世紀の間、両国は互いに支持し合い、助け合い、兄弟のような友情を結んできた。この2日間で、わたしはムバラク大統領との会談、ナジフ首相との会見を行い、「中国とエジプトの戦略的協力関係の深化に関する実施綱要」に署名した。われわれはまた、2国間関係および共通の関心事である地域?国際問題について幅広い共通認識に至った。両国の共同努力によって、中国?エジプト関係はさらなる発展を遂げることができ、その友情もピラミッドのように、時が経つにつれていよいよ堅固になるものと信じる。 中東問題において中国がどのような役割を果たすかについてお答えするが、中国は引き続き、積極的かつ建設的な役割を発揮していく ――パレスチナとイスラエルの衝突は、現在の中東における最も難しい問題となっている。中国はこの問題に対し、どのような貢献ができるか。ハマス主導のパレスチナ政府に対し、一部の国が一連の制裁措置を取っている。中国は援助などによって、ハマス政権に対する支持を示す考えはあるか。 (日本の「産経新聞」) 中国は中東和平プロセスと「ロードマップ」を支持している。また、国連の関連決議と「土地と平和の交換」原則を基礎とした、対話と政治交渉によるパレスチナ?イスラエル衝突の解決を主張している。パレスチナ内部の各派が、互いの相違点を冷静に受け止め、協議によって内部政策で合意を得るよう希望する。これはパレスチナ?イスラエル問題の解決にとってもプラスだ。 中国は平和で安定し発展する中東を望んでいる。中国が発揮する役割は、仲裁と対話の促進により、パレスチナとイスラエルの人々が平和な環境の下で生活し、発展できるようにすることだ。 現在の中東情勢や、人道主義的立場から見たパレスチナの状況には、憂慮させられる。中国は、政治的に孤立させたり、経済封鎖を行うといったやり方には賛成しない。国際社会はパレスチナにもっと援助を提供し、アッバス議長とパレスチナ政府が内部情勢の安定を実現できるよう助けるべきだ。 ――国際舞台で中国が発揮する役割は過去数年間、大きくなり続けている。中国は同時に、中南米やアフリカ諸国との関係強化も図っている。アフリカや中南米諸国との関係発展に際し、米国との摩擦、さらには衝突が生じると考えるか。 (スペインのEFE通信社) 近年、中国の経済と社会は確かに大きく発展したが、中国は独立自主の平和外交政策を堅持している。中国とアフリカ?中南米諸国との友好協力関係の発展は、いかなる第3国も標的にしておらず、いかなる国の利益も損なわない。この点については、米国政府も認めていると信じる。 「人民網日本語版」2006年6月19日 |