「紀元前、東の長安(現在の西安市)から、西のローマに至る「シルクロード」は、古代の東方と西方の経済?文化交流の重要な架け橋となり、華麗なシルクや中国の磁器、香料を運ぶ商人たちがこのルートを絶え間なく往来していた。 2000年後には、全長数万キロ、中国および中央アジア、ヨーロッパの40数カ国と地域を経由する「新シルクロード」が、「世界で最も長く、最も発展のポテンシャルが秘められた「大きな経済の回廊」と見られるに至った。 この「大きな経済回廊」の要衝地帯に位置する上海協力機構(SCO)加盟国間の経済?貿易協力関係はますます深まっている。東中国海沿岸部から広い中央アジア地域まで、長い石油パイプラインや自動車道路、鉄道が古代のらくのキャラバンに取って代わりつつある。上海協力機構加盟国間の密接な協力関係の構築は、この地域の経済の発展を促す上で大きな役割を果たしている。 大西洋まで伸びる 「新ユーラシアランドブリッジ」 連雲港―新疆ウイグル自治区ホルゴス間幹線道路安徽区間の自動車道路 現在、中国国内では、連雲港から新疆ウイグル自治区のホルゴスまでの幹線道路がすでに全線開通しており、「新シルクロード」中国区間の整備はすでに完了している。中国とタジキスタンを結ぶ中国―タジキスタン自動車道路も開通しており、中国―キルギスーウズベクスタン自動車道路の建設工事もすでにスタートしており、タジキスタンーキルギス間およびタジキスタンーウズベクスタン自動車道路の建設および改造プロジェクトについても合意に達しており、カザフスタンを東から西へと横断する国際基準レール鉄道、中国―キルギスーウズベクスタン鉄道などのプロジェクトも前後して交渉のテーブルのテーマとなっている。陸上の交通ルートの開通に伴い、中国と中央アジア諸国の経済、文化交流と協力は新たな段階に入っている。 新ユーラシアランドブリッジは、シベリアランドブリッジの次にヨーロッパとアジアを結ぶ第2のランドブリッジとなっており、東側の東中国海沿海部から出発し、西側の阿拉山口を経由してカザフスタン、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツなどの国と地域を経由し、最後にオランダのロッテルダムに到達し、全長約11000キロで、シベリアランドブリッジより2000キロ短く、所要時間と距離は海上ルートに比べて約半分に短縮され、中国の18の省?直轄市?自治区および沿線の20余りの国と地域をカバーするものとなっている。 エコノミストたちは、新ユーラシアランドブリッジの開放、開発と発展の加速は、中国の中?西部地域の発展にプラスとなるばかりか、中国の中央アジアとヨーロッパに向けての一層の開放を促すと同時に、ランドブリッジ沿線諸国間の経済協力と貿易関係の増進にも大きな役割を果たすと見られている。 古代「シルクロード」は、東方と西方の文明をつなぐ重要なルートであった。この旧来の交通ルートが現代のユーラシア大陸の経済?貿易活動のニーズに応えられるようにするため、国際道路連盟は「シルクロードの復興」を提案した。国連アジア太平洋経済社会理事会の呼びかけに応じて、中国など27カ国が調印した『アジア道路網政府間協定』が近く発効し、上海協力機構加盟国は現在、多国間道路輸送協定の締結にむけて積極的に話し合っており、これは「新シルクロード」の発展と沿線諸国の道路輸送および経済?貿易上の往来にとって、極めて重要な意義を持つものである。 |