6月19日、スイスのジュネーブで、国連人権理事会の初会合が開かれた。国連改革の一環として国連人権委員会を改組して発足した人権理事会には、世界の人権状況を監視、改善する機能強化への期待が集まっている。 中国外交部の楊潔篪副部長は、20日の国連人権理事会の初会合でスピーチを行った。楊潔篪副部長はこの会議の開催は国際人権事業の新しい1ページを開くものであり、国連の全加盟国とりわけ人権理事会加盟国は政治的意思を示し、実際の努力を行い、共同で活気ありふれた、高効率の理事会を作り上げるべきであると語った。 楊潔篪副部長は中国政府を代表して次の5つの提案を行った。 1、人権の享受は平和的な環境を必要とする。理事会は引き続き武力衝突によって誘発された大規模な人権侵害に注目し、国際社会が紛争の抑制、さまざまな形のテロ活動の防止に力を入れるべきである。われわれは、理事会が引き続き占領下にあるパレスチナ領土の人権状況を優先的に考慮し、現地の人々がいち早く民族自決権を含めたさまざまな人権を享受できるよう努めるべきである。 2、人権の享受は持続可能な発展の環境が必要である。経済のグローバル化発展も各国に平等な利益をもたらしておらず、貧困、疾病および環境悪化などの問題が数多くの発展途上国の人々の人権享受の機会を制限している。理事会は人権委員会が経済、社会、文化などに関する権利の面で空理、空論が多く実際の行動が少ないという弊害を取り除き、国際社会および国連関係機関を動員し実効性のある措置をとり、各国の発展する権利の実現をサポートし、とりわけ後発発展途上国における貧困撲滅、『発展の権利に関する宣言』で打ち出されたすべての人々が積極的に参加し公平に参与し利益を分かち合いのできる発展の実現を助けるべきである。 3、人権の享受は調和の取れた社会環境が必要である。世界の数多くの地域においては、人種、皮膚の色、性別、言語、宗教などさまざまな原因による差別と偏見が依然として存在している。理事会は、引き続き女性、児童、身体障害者、出稼ぎ労働者および少数民族など弱者層の権利を特に重視し、人権教育の普及、人権文化の育成、調和社会の構築に力を入れ、すべての人の尊厳が保たれるようにするべきである。われわれは、理事会が充分な話し合いの上で、できるだけ早く『土着人民の権利宣言』を採択することを支持する。 4、人権の享受は建設的な対話と協力が必要である。政治的な対抗は人権委員会の信頼性の低下を招いてる。理事会の将来の仕事の成敗は大きな意味で異なった社会制度と発展レベルの国の間において、平等的な信頼関係を構築し、建設的な方法による相違克服ができるかどうかにかかわっている。このため、われわれは、数多くの障害を乗り越えなければならない。国別人権審議制度は必ず、大規模で野蛮な人権侵害にのみ適用できるように改革されければならない。一般に行われている定期的な審議には、すべての国、大小強弱を問わず、公平?公正に取り扱われ、その歴史や文化、宗教的背景や相違は同等に尊重されることが確保されるべきである。 5、人権の享受は効率的な制度面の保障が必要である。人権委員会はわれわれに完璧な国際人権人権保護システムを用意してくれている。理事会は既存のシステムをベースに大胆な改革を行い、社会に利益をもたらすべきである。われわれは、モノ人権委員会の特別体制を整合し、その行動準則を明確にし、その信頼性を高め、公平性および仕事の効率を向上させるべきである。われわれは、国連人権高等弁務官事務所の強化を支持し、弁務官事務所のスタッフの地域代表性および専門性を高め、加盟国によりよいコンサルティングサービスおよび技術サポートを提供し、さらに透明性を高め、加盟国の監督を受けなければならない。 「チャイナネット」2006年6月22日 |