中国のエネルギー消費の増加率がこのところ低下しており、2004年の15.5%から2005年の9.5%に減少し、この最新の統計データは「中国脅威論」者らにとっては気まずいことになろうとしている。なぜなら、これらの人たちはかつてに「中国が世界の石油資源をひとり占めることになろう」ということを触れまわり、この一年間の石油価格高騰の原因としていたからである。 先般、世界石油大手のBP(イギリスの石油会社)と中国国家発展改革委員会、中国国家統計局?工業、交通統計司は共同で、『2006年BP世界エネルギー統計』と『2005年中国エネルギー統計年鑑』のレポートを発表した。 BPの中国エリア総裁であるドカイルイ氏によると、2005年の国際石油価格は2004年の高価格を超えるかたちで高騰しつづけている。しかし、「中国が国際石油価格を引き上げる」という説は公平さに欠き、全面的なものでもない。2005年に中国の石油需要量の増加率は、2004年の17%から3%までに著しく減少したが、同じ時期における世界の石油価格は40%増となった。 2005年は世界エネルギー価格連続高騰の3年目となった。この原因について、BPグループのCEOであるジョン?ブラン卿は次のように答えた。緊縮する生産能力、極端な気候条件、中東地域の紛争の持続、他の地域の国内紛争、金融投資者の日々に高まるエネルギー開発への興味がそれである。これらの原因の相乗効果で原油価格の高騰がもたらされた。 過ぎ去った2005年において、世界の石油価格はさらに高騰しつつあり、北海ブレント石油の2005年通年の平均価格は1バレル54ドルに達した。『2006年BP世界エネルギー統計』によると、2005年の原油、天然ガス、石炭の名目価格は史上最高となった。BPグループは「この状況の主な原因はおそらく投資者のリスクに対する懸念からのものであり、また、潜在的生産能力の緊縮はこの懸念をより大きくすることになった。実は、エネルギー産品の供給不足は存在しない」ということを明らかにした。 エネルギー価格の高騰にもかかわらず、石油にしても天然ガスにしても、実際の供給量の不足は顕在化していない。『2006年BP世界エネルギー統計』のデータによると、現在の採掘のテンポから計算すれば、世界の石油備蓄量は向こう40年間石油を供給することができ、天然ガスと石炭の供給期限はそれぞれ65年と162年となることも可能。また、科学技術の発展とともに、より多くのエネルギー資源が将来発見されることになろう。 「チャイナネット」 2006年7月6日 |