中国石油天然気集団(中国石油)は、石油?ガス田開発が進む新疆ウイグル自治区の塔里木(タリム)盆地の9エリアで、海外の事業者を募集して共同開発を進めると決定した。石油?天然ガスをめぐるプロジェクトとしては、ここ12年で最大の対外提携となる。北京の日刊紙「京華時報」が伝えた。 同盆地には、中国の陸上で最大規模の石油?天然ガス田が見つかっている。提携先を募集する9エリアは、同盆地の南西部、中部、東部に分布しており、面積は合わせて11万平方キロメートル、盆地総面積の約20%を占める。これらの多くは初の対外提携となる。提携形式は生産分与契約(PSC)を採用する。つまり、外資側が探査費用を負担する一方、中国石油側はエリア内で見つかったすべての商業資源について、最大51%の権益を無償で獲得できるというもの。中国石油にとっては、世界から最新の探査ノウハウを導入するとともに、同盆地の資源をより正確に把握し、資源調査事業を飛躍的に進められるメリットがある。 同盆地は、石油?天然ガスの資源埋蔵量が100億トンを超える「三大盆地」の一つで、面積は56万平方キロメートル、確認埋蔵量は石油60億トン、天然ガス8兆立方メートルにもなるという。 16年に及ぶ探査?開発を経て、塔里木盆地の石油天然ガス年産量は1千万TOE(石油換算トン)を超えた。だが、探査作業は始まったばかりで、まだ大きな開発の余地がある。 中国石油の対外協力部門の担当者によると、最近「西気東輸」(西部の天然ガスを東部に送る)など複数の石油?天然ガス用パイプラインが続々と完成。同盆地に豊富に眠るガスを送るルートができ、大規模な探査?開発ブームが呼び込まれたという。 中国の石油天然ガス事業の対外開放は1980年代中期に始まった。以来、中国石油は10カ国?地域の国際石油会社46社と提携し、外資導入額14億ドル、技術導入150件、累計原油生産量2200万トン、天然ガス25億立方メートルなどの実績をあげた。提携先にはロイヤル?ダッチ?シェル、トータル石油、コノコ?フィリップスなどの大手も含まれている。 今回の共同開発事業で、中国の石油天然ガス開発は20年目にして新たな山場を迎えようとしている。 「人民網日本語版」2006年7月17日 |