最近、中国の電子商取引の目覚しい伸びが注目を集めている。統計データでは、今年第1四半期の電子商取引額は前年同期比50%増の2250億元に達し、今や中国の電子商取引は得がたい新たな発展のチャンスを迎えている。 現在、中国のかなりの大企業がすでに電子商取引と情報化建設を重要な戦略的位置に据え、適切な措置をとって大いにそれを推進しており、企業の健全化発展を促す上で積極的な役割を果たしている。石油?石油化工業界では、数多くの企業が相次いで自前の電子商取引プラットフォームを作り上げている。例えば、中国石油エネルギー1号電子商取引ネットの4年余りの運営期間の電子商取引額は680億元、電子仕入れ額は540数億元に達し、仕入れコストを27億元をも節減した。さらに、海爾(ハイアール)グループでは、電子商取引の展開により、サッカー場43個分の大きさに相当する倉庫が不要となり、滞留商品が73.8%、在庫回転日数が60%、在庫資金が67%減少し、商品の出荷期間が従来の36日から10日に短縮している。これら大企業では、電子商取引と情報技術システムの力を借りて、経営コストの大幅な削減が達成され、収益力が目に見えて向上したばかりか、より合理的な近代的企業管理の流れと制度体系も構築され、在来の管理体制に大きな変化がもたらされている。 ここ数年、中国の電子商取引はずっと高効率化、高速化、持続可能な発展という方向に発展している。現在、国内のネット利用者の総数はすでに1.23億人となり、世界で二位を占め、ウェブサイトは合計70万にのぼっている。経営実績から見て、2004年のネット取引総額は3500億元で、2005年には5531億元に達し、個人ネット利用者のオンライン消費総額は135.05億元となっている。 数多くの在来企業の参入で、電子商取引市場の規模も急速に拡大し、石油、石油化工、タバコ、医薬、自動車、鉄鋼、金融など情報化への取り組みが早かった業種では、電子商取引の発展が最も速く、取引額がもっとも大きなものとなっている。電子商取引の発展は、在来産業のグレードアップ、企業管理の改革を促すとともに、いくつかの新興電子商取引サービス提供企業を生み出すに至っている。例えば、アリババ、卓越ネットなど、その発展規模、スピードとビジネスモデルは国内外の関心を集めている。 政策?法律的環境から見て、『中華人民共和国電子署名法』、『国務院弁公庁の電子商取引発展の加速に関するいくつかの意見』などの公布も、電子商取引の健全な発展を促進している。発展の趨勢から見て、「第十一次五カ年計画」期に、国は経済構造調整と経済成長のパターンの転換に力を入れており、情報化発展で工業化発展を先導する国の戦略が段階的に実施されるにつれ、今後数年以内に中国の電子商取引は加速化発展の趨勢を呈するものと予見できる。 「チャイナネット」2006年7月24日 |