7月から8月は、貴重な漢方薬の原材料と見なされる「天山雪蓮」(キク科トウヒレン属の高山植物)の開花期である。毎年、この頃になると、雪蓮の花をむやみに摘み取る違法行為が多発する。近年来、その数が激減している。専門家たちは、これに歯止めをかけないと、数年後には、「天山雪蓮」という珍しい植物は地球から姿を消してしまうかもしれないと見ている。 「天山雪蓮」を保護するため、新疆野生動植物保護協会雪蓮保護分会は天山山脈の放牧地や観光地で公益広報活動を行い、「雪蓮」を摘み取る行為をやめよう呼びかけている(写真)。また、中国科学院新疆物理化学技術研究所もクローン栽培技術を利用し、2004年から天山の天池で「雪蓮」の人工栽培を始め、現在、すでに数株が花を咲かせている。これは野生の雪蓮に対する漢方薬原材料市場の需要を満たすための新たな道筋ともなっている。 「チャイナネット」2006年7月26日 |