先般、中国社会科学院?社会科学文献出版社は2006年人口および労働についての白書―『中国人口および労働問題についてのレポート-No.7』を出版した。同レポートによると、中国は現在、人類の歴史の平和の時代に未曾有の最大規模の人口移動を体験し、これは世界で最も大きな人口移動の流れとなっている。統計データによると、当面、中国の移動人口はすでに全国総人口の10%を上回っている。これは国内ひいては国際社会に注目されることになった。 このレポートによると、人類の歴史におけるすべての重要な人口移動は重大な社会的変革とともに起こっている。古今東西においても、世界のいずれの国においてもその通りであった。このような大規模な人口移動は市場経済の発展の結果であるのみならず、わが国の社会的変革を促す強大なパワーともなっている。人口の移動のうち、最も重要なのは労働力人口の移動である。これは人口変動の流れでもあるし、市場経済の発展によって決まったものでもある。しかし、長年いらい、人々は流動人口を「社会の変動」と見なし、人口移動の流れに直面する際に困惑を覚えている。これも自然なことである。事態の推移とともに、「人口の流動と移動は市場経済下の常態として、わが国の人口の状況を左右する決定的なメルクマールである」と人々は意識している。 市場経済と人口の移動は中国社会の「都市部?農村部」の二元化メカニズムに終止符を打つことになっている。都市化は社会、経済の発展にとって必然の趨勢である。工業化と近代化の国のうち、都市化のプロセスが鈍化している国はない。また。都市化のプロセスが鈍化している国が工業化と近代化を実現した前例もない。人口の都市化比率は一国の社会?経済の発展レベルを評価する重要な基準指標となっている。中国は改革?開放政策を実施していらい、都市化レベルが上昇し続け、1978年の18%から2000年の36%までに、年間1%増となり、20年未満の期間で倍増を遂げた。2004年において、都市化レベルはすでに42%に達した。 わが国の現代化を実現する道で、都市化のプロセスを全般的に加速させることは必然的な前提条件である。しかし、長期にわたって都市化レベルの低かった中国にとって、これは大きなチャレンジでもある。 「チャイナネット」 2006年8月22日 |