中国とEU?欧州連合が協力して進めている「農村管理幹部養成プロジェクト」が大きな進展を遂げました。このプロジェクトが実施されてから5年間、中国では延べ、3万人余りの地方の末端組織の幹部を養成し、中国農村部の民主的運営を力強く推進しました。そうした経験を今後は中国で広めていくことになります。 「農村管理幹部養成プロジェクト」は中国とEUが協力して行なっている政府間協力プロジェクトです。2001年に中国東北部に位置する黒竜江省でスタートしました。その結果、この省の農村部の管理レベルが大幅に向上しました。 これについて、黒竜江省牡丹江市に属する劉春利村長は「農村幹部の養成プロジェクトの学習で大きな収穫を得た。今まで分からなかったものが分かるようになった。特にいろいろな管理方法をマスターしたのは何よりの成果である。例えば、去年、村は井戸を掘る計画案について、民主的な決定プロセスで協議した。その結果、見積書の制定から正式に掘るまで2ヶ月しかかからなかった。しかも、村民から大きな支持を得た」と話しています。 この「農村管理幹部養成」プロジェクトの目標はEUとの協力を通して、中国農村部の自治を全面的実現することにあるということです。 現在、黒竜江省のほか、江西、雲南、遼寧、山東、河南、甘粛などの地区でも進められています。 許啓大さんはこのプロジェクトの中国側の責任者です。このプロジェクトの実施について、彼は「このプロジェクトの参加者は、農村管理幹部の養成に関する世界的に見ても最も先進的な理念などを学んだ。また、村レベルの民主的運営は一体どういうようなものであるべきか、どういうように実現していくかががやっとわかるようになった。すなわち、民主的な方法を実現する技術などを覚えたことである」と説明しています。 許啓大責任者の話によりますと、中国政府はここ数年、農村部の民主的運営を非常に重視しているということです。1998年、中国政府は「村民委員会組織法」を制定し、農村部の自治管理と民主的運営の法制化をスタートさせました。それと同時に、国際間の協力も積極的に行なっており、「中国?EU農村管理幹部養成」プロジェクトの実施はその一つの例としてあげられます。 このようなやり方はEUからも評価されています。中国駐在のEU代表団発展?協力局の一等参事官周思博氏は「5年間実践した結果、このプロジェクトは大きな成果を収めた。EU側はこれに寄与したことに喜びを感じている。中国政府は農村部の自治管理や民主的運営を改善する面で強い意欲を示しており、EUはこうした面における経験を中国と共に分かち合いたい。これは技術面の支援のほか、人的往来なども含まれている。 中国の農村幹部を欧州に派遣して、欧州諸国がどういうようにしているかを彼らの目で見てもらうことは、今後の中国の農村部の民主的運営にも役立つだろう」と話しました。 農村管理幹部養成プロジェクトは今年の5月に終了します。このプロジェクトの中国側の責任者?許啓大氏は、中国は今回の養成プロジェクトをベースに今後とも全国的な範囲で農村の管理レベルを一段とアップさせていく意向を示しました。 「CRI」より 2006/04/07 |