中国国家発展改革委員会（発改委と略）などの部門は先般、共同で『セメント工業の構造調整加速に関するいくつかの意見』という通達を下達し、2010年をメドにセメント業界の立ち後れた生産能力2.5億トンを淘汰し、新型乾法セメントのウェートを40%から70%に引き上ることを目指している。

発改委筋によると、2005年の国内セメントの市場ニーズが10.5億トンに満たないが、セメント生産能力はすでに13億トンに達しており、そのうちの約60％は立式窯で、生産能力が立ち後れている。2005年のセメント業界はすでに価格低下、企業収益の大幅減、赤字企業続出という状況に陥っていた。「第11次五カ年計画」（「十一?五」）期に、中国のセメントのニーズが年平均3%～3.5%の伸びになると予想され、2010年には12億～12.5億トンになる見通しとなっている。国は新型乾法セメントの生産を推し進めるとともに、立ち後れた生産能力の淘汰を強化する方針である。

このため、国はセメント業界の生産総量の抑制を強化し、厳格な市場参入基準を実行し、新しい環境保護基準をセメント生産許可証発給時の審査条件に加え、立式窯セメントの重点プロジェクトへの使用を禁止し、大型セメントプロジェトのク建設に力を入れると同時に、小さな工場の閉鎖、補助金交付及び企業買収などさまざまなやり方で、立ち後れた生産能力を淘汰することを目指している。

国は次の措置をとることにしている。

１、セメント業界の企業再編、企業間の提携などで生産の集中度を高めること。

２、有力な大企業の海外進出、海外でのセメントプロジェクト請負やセメント工場設立をサポートすること。

３、セメント業界における資源の合利用、工業廃棄物、都市ゴミの処理などを奨励する関連政策を打ち出すこと。

「チャイナネット」2006年4月29日