国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に、北京と杭州を結ぶ「京杭大運河」を登録するためのプロジェクトが12日、始動した。 京杭大運河は、人工の運河としては世界で最も古く、最も長い。一部は春秋時代(前770年~前256年)から建設が始まり、隋(581年~618年)のころには全線が開通した。唐(618年~907年)や宋(960年~1279年)の時代にさらに整備が進み、元(1279年~1368年)のころにはほぼ現在の形になった。明(1368年~1644年)、清(1644年~1911年)の時代にも改良や補修が繰り替えされている。大運河は中国史上、長きにわたり中国南北を結ぶ重要な水上輸送路としての役割を担ってきた。近年、大運河の保護や世界遺産登録を呼びかける声が高まり、各界から関心が集まっている。 今回始まったプロジェクトは、人民政治協商会議全国委員会(全国政協)が実施するもので、運河の保護や世界遺産登録のための視察活動を行う。大運河沿線の北京、天津、河北、山東、江蘇、浙江などの実地調査や研究が予定される。視察経路は2千キロにもおよび、大運河の視察としては史上最大規模となる。 「人民網日本語版」2006年5月14日 |