今月19日に「中華全国日本語スピーチコンテスト」という弁論大会が全国で行われました。このコンテストは、全国8つの地区で同時に行われ、それぞれの地区の上位2名、計16名が日本で行われる決勝戦に出場できます。 この大会は、中国教育国際交流協会、日本経済新聞社などが共催するもので、今年で2回目です。 この大会の狙いについて、主催者側に話を聞きました。中国教育国際交流協会の林左平副事務局長は、「このようなスピーチコンテストを行う狙いは、まず、中国の大学における日本語教育を推進することです。また、若い学生に日頃の学習の成果を披露する場を提供することも狙いです。さらに、日本で決勝戦を行う理由ですが、中国の学生の多くが、なかなか日本に行く機会がなく残念に思っています。ひとりでも多くの学生に、自分の目で日本を見る機会を与えたいと、決勝戦の場を日本にしたんです」と話してくださいました。 私は、なかでも特に激戦区といわれる北京大会を取材してきました。北京大会には、北京大学?清華大学?北京外国語大学など、各校から1名ずつ、計20人が出場しました。会場となった対外経済貿易大学のホールには、関係者や出場者の同級生など200人あまりが応援にかけつけていました。 今回、出場者は、5分間の課題スピーチと3分間の即席スピーチの2つを披露し、順位を競いました。たとえば、「日本語を勉強しようと思ったきっかけ」「中日友好について思うこと」など、みんなそれぞれの思いをぶつけていました。 審査の結果、優勝は、北京第二外国語学院4年生の朴阿英さんに決まりました。朴さんは、喜びの声を語りました。 「出場前は頑張らなくてはならないと思っていました。でも、こうしたコンテストに出るたびに、何かが見えてくるので、いつもわくわくします。だから、結果はそれほど気にしてなかったんです。旅行で2回、合計3週間、日本に行ったことがあります。今回、日本で、この前日本に行ったときにできた友達に会えるかもしれませんね。また、落語の寄席に行ってみたいです」(朴さん) 北京からは、朴さんのほかに、北京大学大学院生の徐バイさんが日本行きを決めました。全国8カ所の地区大会を勝ち抜いた上位16名の大学生。7月東京で行われる決勝戦に挑みます。 この弁論大会、今回で2回目ということですが、主催者側は今後も大会を継続させ、将来の中日交流を担う人材の育成に努めたいと話していました。 「チャイナネット」2007年6月1日 |