6月5日午前、国土資源部は記者会見を行い、中国の海域におけるメタンハイドレート調査で突破的な進展が見られたと発表した。 記者会見で、中国地質調査局副局長、シニアエンジニアの張洪涛博士が中国海域におけるメタンハイドレート調査の状況について説明を行った。 5月1日未明、国土資源部中国地質調査局は南中国海北部のボーリング調査で、ついにメタンハイドレートのサンプル採取に成功した。今回のサンプル採取の成功は、中国の関連基礎地質調査の能力を裏付け、南中国海北部に豊富なメタンハイドレートが埋蔵されていることを立証する同時に、中国はメタンハイドレートの調査研究で世界のトップクラスに入ったことを示すものである。 1立方メートルのメタンハイドレートから、164立方メートルの天然ガスが放出されると言われている。推定では、世界のメタンハイドレートに含められている有機炭の量は、全世界の判明している石炭、石油および天然ガス埋蔵量の2倍に相当する。従って、メタンハイドレートは石油や天然ガスなどの在来型エネルギー資源に代わる新しいエネルギー資源として注目されている。世界科学界は、それが石油、天然ガスの次に最良の代替エネルギーとなると予測しており、いくつかの先進国はハイドレートエネルギー利用のめどを2015年と設定している。 メタンハイドレートのサンプル採取は世界的な難問である。国土資源部は1999年に、メタンハイドレートの調査をスタートさせ、9年間を費やし、累計経費投入は5億元にのぼっている。 中国南中国海北部のメタンハイドレートの埋蔵量は将来的に原油100億トンに匹敵するものになると予測されている。 メタンハイドレートが発見された南中国海の「神狐」海域は、世界で24番目のメタンハイドレートのサンプルが採取された地域となっており、海底でメタンハイドレートが採取された地域としては22番目、海底に対するボーリグ調査で、メタンハイドレートのサンプルを採取したケースとしては、12番目である。これにより、中国はアメリカ、日本、インドに次いで国家クラスの研究発展計画で成果を挙げた4番目の国となっている。 「チャイナネット」2007年6月6日 |