先般出版された香港『文匯報』によると、中国の人々が日に日に富裕になることにともない、中国の海外観光客数も増え続けている。アメリカはこのメリットを手にする好機を見逃すはずがない。現在、アメリカ政府は中国政府と大陸部の人々のアメリカ入りの制限の緩和について話し合うと同時に、アメリカ系企業も中国の観光客の急増を楽観視しており、次々と中国に進出して、将来のための基盤を築き上げている。 現在、アメリカはまだ中国国民のADS(観光目的指定)国として認定されていないので、中国の人々の海外旅行がますます普及しているにもかかわらず、アメリカはまだ中国の観光客にとっての人気スポットの観光地とはなっていない。アメリカ及び中国政府のデータによると、06年のアメリカへの中国観光客の数はわずか32万人で、中国のトータルな海外観光客数の1.5%しか占めていない。また、海外旅行に出かけた中国人の中では、アメリカを目的地とする人は1%にも及ばないものとなっている。したがって、アメリカの観光市場には巨大なポテンシャルが存在していると見られている。 2020年までに、海外旅行に赴く中国人の数は現在の3倍の1億人に達すると見られている。数多くのアメリカの都市及び企業はこの観光ブームのチャンスをつかむことを目指して、次々と中国に事務所を開設し、アメリカ政府に中国人のアメリカ入りの制限を緩和しようと提言している。 アメリカ観光業協会国際発展部副総裁は、向こう10年間に、中国市場は世界一の市場となり、他のすべての市場の合計を上回るものとなるかもしれない、と見ている。あるアメリカの観光会社のハイレベルの管理者も、中国は13億人の人口を擁し、うちの20%は観光に行く経済力を持っているので、向こう2年間に、中国の観光客数は自社の観光客総数の10%を占めるに違いない、と語っている。 「チャイナネット」2007年6月13日 |