「中部の台頭」戦略の実施に伴い、「東部発展の加速化」、「西部大開発」、「東北振興」、「中部の台頭」は中国の完璧な地域経済発展戦略を構成するものとなっている。現在、この4つの経済地域は行政区画の垣根および体制面の制限を打破し、市場が一体化した調和のとれた新しい局面の形成に向けて歩み出している。 中部の台頭は東部と西部の発展を促す上で肝心なものとなる 国家発展改革委員会(発改委)はこのほど、発改委に国の中部地域台頭促進弁公室を設置することを発表しており、中部台頭戦略は本格的な実施段階に入ろうとしている。 中部地域には山西、河南、安徽、江西、湖北、湖南の6つの省が含まれ、東と西、南と北を結び付ける地理的優位があり、人口と経済規模もそれぞれ国全体の28%、20%以上を占めており、中国の重要な食糧主産区、そして国の総合輸送ネットワークの中心および重要なエネルギー?原材料基地でもあり、中国の経済?社会の発展全般にとって重要な位置を占めるものである。 2006年に、国は「中部地域台頭の促進に積極的に取り組む」方針を打出し、政策指向がますます明確化し、政策もますます具体的ものになりつつある。市場が一体化へと進みつつある中国の経済全般において、中部の台頭は東部と西部の発展を促す上で肝心なものとなる。…… 地域経済の急速な発展を促すため、中部地域は国の中部台頭の発展戦略に基づき、経済発展の構造的矛盾を効率的に解決し、全力で新型工業化プロセスを推進し、いくつかの国際競争力を持つ産業を形成させるよう取り組むことになっている。 各地域の発展はいずれも力強いものである 東部地域は引き続き中国の経済発展をけん引している。東部地域の先行発展を奨励することは国の地域の調和の取れた発展戦略の中の重要な内容の1つである。現在、東部の各省?直轄市は自主的革新や資源?エネルギー利用の削減、環境保護強化などの面で、いずれも全国の先頭を歩んでいる。 約1兆元のインフラ投資、1220億元の生態系整備および環境保護投資、310億元の農村部生活条件改善のための投資……西部大開発実施以来、西部地域の都市部と農村部のいずれも大きな変化が見られ、経済が急速な発展を遂げている。 東北振興戦略実施から3年間がたち、東北地域の発展の活力が目に見えて増強され、産業構造調整と国有企業の改革?再編?改造も加速し、「旧工業基地の巨人」としての生命力を取り戻しつつある。 地域協力を通じて共同発展を目指す 国家発展改革委員会地域経済司筋は、東西南北の各地域の協調機関の協力を強化することは、地域協力メカニズム革新の突破口となると語っている。 商務部は、3年間で1万社の域外および東部沿岸地域企業の中部地域での投資、仕入れ、経営を促す「万商西進プロジェクト」を実施している。交通部門は「十一?五(2006~2010年)」末に、中部各省と東部地域の隣接省の間に少なくとも2本以上の高速道路を建設し、隣接している西部地域との間で、少なくとも1本の高速道路を建設することを計画している。 目下、各地域間で密接な協力が展開されており、これまで存在していたさまざまな「垣根」はマクロ戦略および市場の衝撃という2つの巨大な力に同時につき押されることによって、いよいよ倒壊しようとしている。 地域経済の調和の取れた発展を実現する上で、キーポイントは政府機能の面で市場分断問題を解決することである。全国の一体化した市場を形成し?健全化させ、地域間のインタラクティブ?メカニズムを整え、各地域の比較優位を発揮させ、分業?協力を深化し、経済資源を整合し、より大きな範囲における合理的?効率的な利用の実現を目指すべきである、と専門家たちは指摘している。 「チャイナネット」2007年6月13日 |