日本といえば、工商業を中心とする国というイメージが強い。「日本の農産物の輸出」という言葉に、違和感を感じる人々は多いだろう。確かに、日本は世界でも屈指の農産物?水産物の輸入国である。日本は、中国を含めた色々な国から農産物を輸入しているのに対し、農産物の輸出はごくわずかしかしていない。日本の農民ですら自分の「製品」が世界では売れないだろうと考えているらしい。しかし、近年来、アジア諸国、特に中国の経済の急成長にともない、富裕層が絶えず拡大しており、大都市を中心に、人々の飲食構造が変わり始めた。人々は、和食の精緻さや健康面での良さに気づき始めた。北京、上海を初めとする中国の大都市では、日本料理店が雨後のたけのこのように現れ、日本料理を好む人々もますます多くなっている。 今年の7月、日本米が北京と上海の大手スーパーに初めて登場した。中国産の一般的なお米の10倍ないし20倍の値段で売られた日本米は、1カ月も立たないうちに24トンが完売。日本米は、友人や親戚への贈り物ともなっているという。 日本米の売れ行きの好調に励まされ、自分が作った米の味に自信をもっている中国の農民も、「米を大都市で高い値段で売ろう」と動き始めたそうである。日本の農民もこうした変化を目にして喜んでいる。日本農業協会の柳沢武治会長は、「日本のお米は長江の中流地域に起源するものであり、日本米の中国輸出は、実家帰りのようなものであろう。日中国交正常化35周年を迎え、お米も日中両国を友好的に結ぶ重要な一粒となるよう願っている」と語った。 「チャイナネット」2007年9月29日 |