全国人民代表大会(全人代)常務委員会の許嘉璐副委員長は26日、第10期全人代常務委員会第28回会議の省エネルギー法改定草案グループ審議に出席し、省エネは生活スタイルの改良から取り組む必要があると述べた。 許副委員長は、「社会の工業化は、農耕社会に比べ、その生産力を百倍、千倍、万倍に高め、人類の生活の水準、質を大きく引き上げたが、これと同時に資源、エネルギーの大量消費や環境汚染をもたらした」と語った。 世界中の人々の生活スタイルは今や、人類の生存、発展を基準にしているのではなく、多国籍企業、各国の企業の利潤追求を原動力として成り立っている。 たとえば初期の携帯電話は、電話を受ける、かける、そして時計の機能がついていれば十分だった。その後、メールの送受信、カメラ、MP3、インターネット、GPSなど、新しい機能が続々開発されている。流行にとらわれず、初期の携帯電話を使用し続けてはどうだろうか。しかし、それも出来そうにない。一度携帯電話が故障すると、部品は既に生産を中止している。修理できないので同じ型のものを買い直そうとしても、店に並ぶのは新式の高価なものばかりになっている。 中国には4億の携帯電話ユーザーがおり、計算上では毎年1億以上の携帯電話が用済みとなる。これだけの携帯電話がどこに捨てられているのだろうか。どれだけの金属やプラスチックが使われたのだろうか。 産業や政府機関の省エネはそれを規定する法律がある。しかし、人々の生活スタイルに起因するエネルギーの浪費となると、改善はなかなか難しい。 法律で人々の生活スタイルを規制することは出来ないが、良い生活スタイルは省エネにもつながるはずだ。 「人民網日本語版」2007年6月28日 |