「感性的な北京人、理性的な上海人、現実的な広東人」、これは中国の北京、上海、広東の三つの地域からの海外観光客に対する印象を要約したものであり、中国観光客の海外での消費意識の変化をも表している。 物見遊山的な観光から、細分化されたバカンスへと、中国国民の海外観光の意識に変化が起こっている。このほど開催された中国海外観光フォーラムでは、海外観光業の発展につれて、中国観光客の海外での消費の地域的特色が日増しに顕在化し、自由気ままな観光、観光を享受することが観光の発展方向となっている、と観光業界筋は見ている。 WTO観光専門家委員会委員の徐汎氏によると、体験と文化を重んじる北京では、みんなと一緒に出かけることが最もよく見かける観光のパターンであり、そのため、北京の人たちは歴史文化の観光を好んでいる。勘定高い上海人にとっては、いくらのお金を払ってどれだけのものを見られるかが優先に考えられることである。家族を大切にする上海人は、家族こぞっての観光が好きで、ファッション文化の消費を最も重んじている。広東にいたっては、新奇さを好む消費観念がかなり普遍的なので、にぎやかさと楽しく遊ぶことが追求する目標であり、独立した二人での観光は主な観光のパターンとなっている。 業界筋は、中国の都市部人口の11%を占める中産階層が増えたことが、中国の海外観光消費の変化の原因の一つであると見ている。中国の一人あたりGDPの増加につれて、これからクルーザーの旅、エコ観光、博物館見物、芸術鑑賞の旅などに代表される海外観光は急速な伸びぶりを示している。 データによると、中国の観光客向けにオープンされた観光目的地はすでに132にのぼり、国内旅行社は672社に達している。中国国民の海外での観光人の出費は160億ドルを上回り、年間海外観光者数は3000万人を超えるに至った。 世界観光組織の予測によると、2020年になると、中国国民の出国者数は1億人となり、一人あたり千ドルを消費するとすれば、1千億ドルの巨大なマーケットになる。中国はすでにアジアで最も大きな観光客源となっている。 「チャイナネット」2007年3月28日 |