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鉄鋼業投資額の伸び、6年ぶりに減少

投稿時間:2007年08月08日閲覧数:
中国国家統計局の公表した最新統計データによりますと、2006年、中国の鉄鋼投資額‥

中国国家統計局の公表した最新統計データによりますと、2006年、中国の鉄鋼投資額は前年同期に比べ2.5%下がり、6年ぶりにマイナス成長を見せたということです。業界関係者はこれを受け、中国の鉄鋼業投資は急成長する時期から、今後は、成長スピードが鈍化していく時期に入ると見ています。

国内の投資、鉄鋼業が唯一マイナス成長

国家統計局の統計によると、2006年、鉄鋼プロジェクトに投入された資金は全部で2246億5000元で、前年比2.5%減となり、鉄鋼業は、国内で唯一、投資がマイナス成長となった産業となりました。また、鉄鋼投資額が全国の産業投資総額に占める割合は、2005年の3.1%から2006年の2.4%に下がりました。

宝鋼集団の徐楽江董事長は、鉄鋼業投資のマイナス成長は、「注目に値するシグナル」だと受け止め、「鉄鋼業が安定的に発展する段階に入ることを示すもの」と見ています。

中国冶金工業経済発展研究センターの報告書によれば、2001年から2005年まで、中国の鉄鋼業は投資が急速に伸び、伸び幅は年平均30%以上に達し、ピーク時の伸びは100%を越えました。ちなみに、「第十次五ヵ年計画」の期間中、鉄鋼業に対する投資額は全部で7160億元に達し、「第九次五ヵ年計画」の2.3倍増でした。

鉄鋼業が急成長を続けている時、中国政府はマクロ規制に乗り出しました。鉄鋼業は「投資の伸びが速すぎ」、「生産能力が過剰となった」典型的な産業と見られ、市場参入や、土地管理、銀行融資などにおいて、一連の規制措置が取られました。その結果、鉄鋼業が抱えていた問題点、例えば、工事中のプロジェクトの規模が大きすぎる、投資構造が不合理で、産業の分散度が高いなどの問題点が全面的に露になりました。こうして見てくると、このたびの投資成長の減少は、鉄鋼産業の構造調整の効果の現れだったと言えます。

コンサルティング会社の「MY Steel」社のアナリスト?賈良群さんは、「鉄鋼業はこれまでの6年間で、量的な拡大をほぼ完成し、鉄鋼不足の情況を緩和させた。そして、規模の大きい企業から実力のある企業に向って転換していくための土台が築かれたと言える」と分析しています。

マイナス成長は続くのか? 今後の見通しについて

ところで、前回、中国で鉄鋼業投資にマイナス成長が見られたのは、1990年代後半のことでした。1996年から2000年、鉄鋼業投資は5年連続でマイナス成長となり、年平均成長率はマイナス8.4%でした。果たして、今回のマイナス成長は前回同様、継続していくのでしょうか。

一部のアナリストは、「鉄鋼投資の大規模で、爆発的な成長はほぼ終え、今後は安定的に成長するレベルが保たれるだろう。これは国内の鋼材の消費レベルと消費構造のグレードアップ、それに鉄鋼業そのものの構造最適化などの要素と直接かかわっている。具体的に言えば、今年と来年は、投資の成長が緩やかになるが、その先は安定的に成長する時期が訪れ、継続的にマイナス成長になる可能性は大きくはない」と予測しています。

また、冶金産業の権威ある研究機関も、今後、鉄鋼業投資は安定的に伸びていくと見ており、その理由として次のような点を挙げています。一つは、中国の都市化の歩みが加速する一方で、工業化はまだ発展途上であるため、鋼材消費には一定の成長空間があること。二つ目は、国の産業政策によれば、今後、中国は立ち遅れた生産能力設備を淘汰する歩みが速くなり、それに代わって、新しい先進的な設備が補充されること。三つ目は、国の経済成長モデルの発展方向や消費のグレードアップの要求に伴い、鉄鋼企業が技術イノベーションと製品の種類や質の向上に対する資金投入が大きくなると見られていこと。四つ目は、国はより厳格な環境保全と省エネ基準を実行するため、鉄鋼企業はそれに見合って、関連投資を増やしていく予定であること。そしてこれらの他にも、鉄鋼企業はこれまで数年間も好景気が続いたため、新たな投資に必要な豊かな資金を持っていることなどが挙げられています。

「中国国際放送局 日本語版」 2007年3月27日

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