数多くのゴールデンウィークに旅行に出かけた人たちにとって、鉄道の高速化は大きな利便性をもたらすことになったが、長江デルタ、珠江デルタ及び北京?天津?華北地域で暮し、就職している人々にとって、第6回の鉄道高速化がもたらす利便性はまだ序の口といってもよい。昼間は浦東で仕事をし、夜は西湖のほとりで茶を賞味することは、完全に可能となる。 2005年3月に、国務院は『渤海圏北京?天津?華北地域、長江デルタ地域、珠江デルタ地域の都市間の軌道交通網についての企画』を審議し、可決した。それによると、2020年までに、渤海圏における北京、天津を中心とする「2時間交通圏」、長江デルタにおける上海、南京、杭州を中心とする「1-2時間交通圏」、珠江デルタにおける広州を中心とし、広(州)深(圳)、広(州)珠(海)都市間の軌道交通を主軸とし、地域内の主な都市をカバーし、香港、澳門地域とリンケージする都市間軌道交通網の構築を目指すことになる。 鉄道の高速化は都市間の経済面の格差を縮小している。高速鉄道網の形成によって、地域間の経済圏も絶えず拡大しつつある。地域経済学者の徐長楽教授は、一つの経済的地域の範囲は、かなりの程度において交通運輸方式によって決まるもので、鉄道の高速化は、中心都市の周辺都市に対する波及効果及び拡散効果を強化している、と語った。 これについて、軌道交通専門家の孫章教授も次のように語った。 スピードは人類の文明のレベルの高さ及び生活レベルの重要なメルクマークであり、人々のライフスタイルを変え、人々の時間?空間の概念を変えるものでもある。現在、国と国の競争は、ますます地域間、あるいは都市圏の間の競争に現れるようになっている。例えば、アメリカの3つの都市圏のGDP総額は全国の68%を占めているが、中国の3つの都市圏のそれはまだ思わしくないレベルにとどまっている。高速の鉄道交通網の形成は、長江デルタ、珠江デルタ及び渤海圏など3つの都市圏の時間的?空間的の距離の短縮を意味し、発達した地域と東北工業基地、中西部地域との間のランニングコストの引き下げることを物語っている。 「チャイナネット」2007年5月10日 |