石炭、電力、天然ガスの国内市場シェアーが急速に上昇し、後続の資源の発見もかなりの量に達し、新エネの開発が全国をリードしていることで、内蒙古自治区は現在中国及び今後のかなり長期間における重要なエネルギー基地の一つとなろう。 内蒙古では最も早く開発されたエネルギー資源は石炭である。1980年代前後に国は自治区域内に4カ所の露天掘り炭鉱を建設し、石炭資源開発のブームが巻き起こった。1989年以降、内蒙古は北京の電力市場に送電することになり、「石炭を上空から運ぶ」というエネルギー開発戦略が打ち出された。これまでの5年間に内蒙古の石炭と電力の全国市場に占める割合は年を追って上昇している。2006年末現在、内蒙古自治区の石炭採掘量は3億トンを超え、発電設備容量は約3000万キロワットとなり、それぞれ全国第二と第七位となっている。 2006年4月、国家発展改革委員会は内蒙古自治区の東部と西部の炭田を国の13カ所の大型石炭建設基地に組み入れ、今年4月に公布した『エネルギー発展第11次五カ年計画』は、内蒙古西部の石炭資源の探査と開発を適切に加速することを提起している。 約15年前から、内蒙古は北京の電力需要の四分の一を提供しているといわれてきたが、現在、毎年400億キロワットアワーの電力を自治区以外の周辺地域に送電しており、送電量は明らかに全国一である。毎年約1.5億トンの石炭が自治区以外の地域へ輸送され、数多くの火力発電所に石炭を供給している。エネルギー開発はある度合において、内蒙古自治区は資源の優位を頼りに、発展を加速する夢を実現している。2001年から内蒙古自治区の経済成長速度は全国をリードしており、経済総量はもとの1000億元余りから現在の4700億元に増え、財政収入も100億元余りから700億元余りになっている。 石炭の他にも、太陽光エネルギー、風力を主とした再生可能エネルギーの開発もますます重要な位置を占めることになっている。2006年末現在、風力発電の設備容量は50万キロワットに達し、全国の20%を占めている。さらには、広大な草原での一連の100万キロワット以上の風力発電基地の建設工事が急ピッチで進められており、2010年には自治区域内の風力発電設備容量は500万キロワットを上回る見込みである。 内蒙古自治区は5年前から、石炭や電力プロジェクトの地元加工率を50%を下回ってはならないと規定している。工業の発展についての「産業の集中、産業の延伸、拡大、産業の多様」の指導方針の実施につれ、内蒙古自治区のエネルギー資源基地建設は新たな時期に入ることになろう。 「チャイナネット」2007/05/14 |