外交部と公安部が2004年8月15日に「外国人の中国永住審査管理弁法」を公布してから、今年の8月15日で3年が経った。同「弁法」の規定によると、申請認可を得外国籍人は、中国政府が発行する「外国人永久居留証」を獲得、中国での居留地、住宅、就業に関する制約を一切受けず、査証なしで中国への出入国が可能となる 同「弁法」が発表されたとき、世間からは、国際慣例的な言い方に倣い、中国版「グリーンカード(永住権)」制度がスタートしたといわれた。この措置は、中国が門戸を開け放し、積極的に外国籍人材誘致政策を開始したことを示すものとなった。 「外国人立入禁止」から「グリーンカード」へ 世界自然保護基金(WWF)中国代表事務所のジム?ハークネス代表は、1976年に初めて中国を訪れた。ハークネス氏は当時を回想して、外国人はどこに行くにも中国人が同伴しなければならず、多くの地方には「外国人立入禁止」の看板が掲げられていたと語る。1985年以降、北京市街区の「立ち入り禁止」看板は撤去されたが、ハークネス氏によると、外国人は1980年代も中国で非常に厳しい制限を受けていたという。たとえば、外国人は郊外や地方に遊びに行っても、その日のうちに市内に戻らなければならなかった。「外国人制限」は1990年代になってやっと減少しはじめた。北京は2003年、外国人に対する宿泊場所の制限を撤廃した。2004年9月、中国で20年以上働いてきた当時83歳の米国人女性?寒春(中国名)さんは、北京で「外国人永久居留証」を手にした最初の外国人28人のひとりとなった。 中国政府は1985年から2004年までの間に、3000人以上の外国人に中国での定住を許可した。中国の長期居住外国人は、2004年の時点で20万人を上回った。 200人以上の外国人が北京で「グリーンカード」取得 1枚の中国版「グリーンカード(永住権)」の取得申請を真剣に希望する在中外国人は増える一方だ。6年前に訪中したロシア?ウラジオストク航空北京事務所所長は、妻と子ども2人を中国に連れてきており、条件が整えば中国版「グリーンカード」を申請したいと希望している。 公安部によると、WTO加盟後5年余り、訪中する外国人は大幅に増加、年平均増加率は10%に達している。2006年の外国人出入国者数は延べ4424万人と、2001年比97.6%増加した。全国で1年以上の長期居住を登録している外国人は2005年の時点で38万人。北京で1年以上の長期居住を登録している就労ビザを持つ外国人は2006年の時点で7万人余りで、ここには在中国各国大使館職員とその家族ら7千人は含まれていない。現在の時点で、北京で「グリーンカード」取得済みの外国人は200数人。 「グリーンカード」を持つ外国人の貢献 韓国人の金秉建氏は2006年5月12日哈爾濱(ハルビン)市長から「外国人永久居留証」を手渡され、黒竜江省初の「グリーンカード」取得外国人となった。同氏は、「このグリーンカードは、外国の友人に対する中国政府が示すこの上ない信用と心底からの友情だと感じている」と感慨深く語った。 中国シンガポール商会の呉克昌?元会長は、「『グリーンカード』制度は、中国で長期間就労?商業活動している多くの外国人にとって、居留証明や就業証明の更新という面倒な手続きから解放される良いシステムだ」とコメントしている。 一部の国内研究者は、中国版「グリーンカード」を取得した外国人には、中国経済の発展に積極的な役割を果たした人々が少なからずいると指摘する。上海で実際に就業している外国人は、119カ国からの3万4753人。このうち81.6%は上海の外資系企業約2万社に勤め、主な役職は企業の中間管理職や中?高級技術専門家。外国企業の駐上海事務所や外国銀行の駐上海代表機関で働く外国人は13.5%。 「人民網日本語版」2007年8月17日 |