「地下鉄時代」迎えた大都市 中国は都市鉄道交通に対する有史以来最大規模の投資、建設熱をまさに経験している。多くの都市が先を争うように「地下鉄時代」に入ったほか、既に地下鉄を持つ都市でも絶えず延伸が続いている。特に北京では五輪という契機もあり、都市鉄道交通の急速な発展期を迎えている。「中国経済週刊」が伝えた。 2008年五輪の開催都市として、北京は都市鉄道交通が急速に発展する黄金期を迎えた。来年までに地下鉄新線4路線が相次いで開通する予定だ。新たに開通するのは、年内に開通予定の 5号線(27.6キロ)と来年の五輪開幕直前に開通する10号線(24.59キロ)、五輪支線(5.91キロ)、空港線(27.76キロ)だ。 さらに大規模な建設も進行中または準備段階にあり、2012年までに北京市の鉄道交通網は総延長420キロ、 2015年には同市の鉄道交通営業路線は19路線、総延長561キロに達し、第三環状道路より内側では平均1キロ歩けば地下鉄駅にたどり着けるようになる。建設部の最新統計によると、中国本土では既に北京、天津、上海、広州など10年で相次いで地下鉄や軽量鉄道が建設され、開業している。既に営業運転を開始した路線は22路線、総延長は600キロを数える。現在建設中の都市鉄道事業は12都市、36路線に達する。 マルチ人材の不足 北京京港地鉄有限公司(京港地鉄)の人事責任者、顧群副総経理は「2010年から12年にかけ、新路線の開業が集中するため、人材需要が相当大きくなる」と指摘する。 ある産業が健全で急速な発展を遂げるには、適任で十分な人材の後ろ盾がなければならない。そこで「地下鉄人材」という慣れない単語が次第に注目を浴びている。業界関係者によると、北京だけでも今後数年で地下鉄業界に従事する人材需要は1万人余りに達するという。 顧副総経理は「今後2012年までの間に、北京では地下鉄と地下鉄関連業種での新規人材需要は1万人を超す」と話した。顧副総経理は「新規人材需要のうち最も不足しているのは運営経験と技術的背景があるマルチ人材で、 3000人が不足している。こうした人材は既に供給が不足気味だ」と指摘した。 顧副総経理は、全国における地下鉄業界での人材需要はかなり大きいとみる。杭州、成都など地下鉄を新設した都市では元々地下鉄関連の人材の蓄積がなく、さらに困難を伴う。次に、北京、上海など地下鉄が開通して久しい都市では、人材の蓄積はあるが、新しい技術、車両の使用、自動改札機、ホームドアなどに関し、既存人材の知識や技能は改善が待たれ、知識と経験は刷新が求められる。 「人民網日本語版」2007年8月30日 |