結婚ではウェディングドレスとダイヤの指輪をオーダーメードし、住宅購入では自分でインテリアや家電を決め、観光ではプランを自ら選択する。また携帯電話の着信メロディーや美容計画を自分で決めるなど、女性の「オーダーメードライフ」がますます人気を集めている。一着数十万元もするドレスから一つ数元のリングバックトーンまで、「個人向けオーダーメード」の意義が徐々に変化しつつある。オーダーメードはもはや贅沢の象徴ではなく、個性を強調するためのライフスタイルの一つとなった。社会学者は、経済の発展と社会の進歩にともない、人々の独立性や選択性、多様性、差異性が強まり、「オーダーメードライフ」という新たな傾向がブームになっていると指摘する。「新聞晩報」が伝えた。 ▽流行の原因――審美観の多様化とネットワーク経済の発展 西側諸国にも「オーダーメード族」はいる。レッテル化された生活を拒み、個性的な衣食住を追求する彼らの生活は、必ずしも豪華である必要はないが、独特の雰囲気を持つものだ。こうした風潮は裕福層から一般消費者へ、若者層から社会の中堅層へと伝わり、個性を追求する消費の傾向の下でオーダーメードライフは一種の流行になっている。 社会学者の田虹氏によると、西側諸国の「オーダーメード族」の発展と同じく、経済の発展や社会の進歩にともなって「オーダーメードライフ」化の傾向が中国でもより顕著になってきている。改革?開放が深まるのにあわせて、人々に、より大きな独立性や選択性、多様性、差異性がもたらされている。「オーダーメードライフ」とはこうした広範な社会背景の下で派生した新たな現象だ。 ネットワーク経済の推進も「オーダーメードライフ」に有利な条件を提供していると田虹氏は指摘する。「ここ数年、オンラインショッピングが徐々に普及し、これに対する人々の理解も徐々に高まっている。これがオーダーメードライフに実質的な基盤を提供している。オンライン経済によりオーダーメードのコストが削減され、一般大衆の家庭にオーダーメードライフを普及させる上での重要な要因になっている。」 ▽オーダーメードは生活態度の一つに過ぎない オーダーメードライフに対して、多くの人が金持ちの特権だと誤解している。実際は「オーダーメードライフ」には一定の経済力は必要なものの、主に生活態度の一種なのだ。「オーダーメード」信奉者の王さんはこう語っている。「私は高級なドレスをオーダーメードすることはできないけれど、私の携帯の着信音やブレスレット、Tシャツの図案はみんな自分でデザインしたものです。オーダーメードライフを過ごすことができるかどうかは金銭ではかるものではなく、生活に対する態度によるものです。」 社会学者の田虹氏によると、「オーダーメードライフ」の流行は個性化消費時代の到来を暗示するものという。「工業化時代の大量生産は、コストを低減して同じ製品を様々な顧客に販売することができたが、似たりよったりという状況を生み出した。物質生活の水準の向上にともなうオーダーメードライフ経済では、様々な顧客の個性的なニーズに対応して様々な製品を生産することが生産者には求められる。 「個人向けオーダーメード」という20世紀末に初めて登場した消費方式は、現在人々の生活に急速に浸透しつつある。関連する商品は日常的な消費品から住宅や自動車といった大型耐久消費財に広がり、実施する人も若者から各年齢層へと拡大している。「オーダーメードライフ」を好むのは20~30歳前後の女性ホワイトカラーが中心で、こうした女性の多くは安定した収入としっかりした職業を持ち、独特な品、オーダーメードの品こそクオリティーの高い生活をもたらすと信じている。 「人民網日本語版」2007年7月6日 |