淡色系が大人気 北京市では淡い色調のファッションが流行中で、30代から40代の大人の女性にも大人気だ。街角、地下鉄、公共バスと至る所で淡い色合いに身を包んだ大人の女性を見かける。服装が清楚で若々しいので、着ている人の年齢がわからないほどだ。 華聯商厦、新世界商場、当代商場、東方新天地といった市内の大型ショッピングセンターの衣料品売り場は、どこも淡色ファッションでいっぱいだ。価格は100元~1千元ほどで、大人の女性の人気を集めている。ファッション専門店の中には、試着室に行列ができているところもある。 「民族風」 今流行のファッションを見ると、かつての、青、赤、緑などの深い色を基調とした「韓流」「日流」は影をひそめ、また、ジーンズ、Tシャツといったアメリカ式の服装も以前ほど売れていないようだ。 今新たに、民族の特色を備えた服が北京の服装市場で徐々に流行の兆しを見せ始めている。数年前の重厚な民族風の服装から比べると、今の「民族風ファッション」は、ペンダント、アクセサリなどの装飾的意味合いの強いものになっている。また、今年の夏の「淡色」の流行は実用と見た目の両方を追求するもので、現代女性の自己表現したいという心理を象徴している。 若さと古都の魅力 かつて、北京は上海や広州に比べ、おしゃれではない街とされていた。しかし、近年首都の政治的地位と人々の高い購買力は国内外の各ブランドの進出を招き、今では南方の都市で流行するファッションは、同時に北京の市場にも出回る。 一国の経済状況は、女性のスカートの長さと反比例するというジョークがあった。経済状況がよくなるほど、女性のスカートは短くなるというわけだ。 同じ理由で、今年の夏、北京の女性の間で「淡色」が流行しているのは、古都の経済の若い活力を示している。北京を訪れた外国の旅行客は、北京の若者のファッションが、世界の多くの大都市と大差ないことに驚いている。 軽快なファッションのある都市は、その都市の若い活力を感じさせる。胡同(北京の古い路地)、古い樹木、城壁の下を、「淡色」の装いに身を包まれた優雅な女性が通り過ぎる――これが北京のもっとも絵になる場面だろう。私たちはこの千年の古都に対する認識を改めなくてはいけないかもしれない。 「人民網日本語版」2007年7月6日 |