国際金融公社(IFC)、北京大学、オーストラリア国立大学が共同で実施したサンプル調査により、中国のさまざまな形式による国有企業の制度改革のうち、企業業績に与えるプラス影響が最も大きいのは、外部投資家の参入による制度改革であることがわかった。IFCのジャブレ副総裁は「調査により、他の制度改革の形式に比べて、外部投資家が参与すると業績がより早く改善されることがわかった。国有企業改革への民間経済の参与が重要さを増しつつある」と述べた。 同調査は中国11都市の企業約700社を対象に行われた。対象企業の平均従業員数は800人で、全国平均を上回る。うち製造業メーカーが約80%、サービス関連企業が14%、第一次産業関連企業が5%を占める。 調査の結果、国有企業の制度改革により調査対象企業の株式構成に重大な変化が起きたことがわかった。政府の直接?間接の株式保有率は1995年の70%から2002年は40%に低下。同時に管理層と従業員の持ち株比率が5%から36%に上昇した。うち従業員の持ち株比率は18%。 調査によると、中国企業の制度改革は段階的かつゆるやかなプロセスだ。制度改革と民営部門の発展は中国経済の構造を変えた。過去約10年間で、中国経済は国有企業や集団所有制企業に100%依存する態勢から混合経済へと転換し、この中で民営企業が前衛的な役割を果たしている。 調査によると、中国の国有工業企業数は96年の11万4千社から、05年は2万7千社に減少した。 同調査結果を詳細に紹介した英文のレポート「中国企業の所有制改革:プロセス、効果、将来像」がこのほど海外で出版された。 IFCは世界銀行グループによる民間部門の投資機関。発展途上国での民間部門の投資を担当し、国際金融市場で資本を募集するほか、政府や企業に技術支援およびコンサルティングサービスを提供する。85年の設立以来、中国企業100社に20億ドルを超える融資を提供した。 「人民網日本語版」2005年11月3日 |