中国大陸部で最初のOLED (Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)ディスプレイ生産ラインの起工式が6日、江蘇省の昆山市で行われた。この生産ラインは、清華大学と北京維信諾科技術有限会社が共同で開発したもの。この生産ラインの建設は、中国が次世代ディスプレイ分野で極めて重要な技術の独自開発およびその産業化に成功したことを意味している。 有機発光ダイオード(OLED)技術は有機半導体材料を介して電気エネルギーを光エネルギーに転換する技術の一つであり、第「10次五カ年計画」に組み入れられた863計画(ハイテク研究発展計画)の重要課題でもあった。 この技術を利用して製造したディスプレーは、低コストで、超薄型の実現が可能で、消費電力も少なく、視角がワイドであるなどの特徴があり、業界では発展の見通しが最も明るいディスプレイ技術の一つと見なされている。 清華大学は1996年からOLEDの基礎研究に着手し、2001年末にその他の投資家とともに北京維信諾科技有限会社を設立し、もっぱら生産ラインと製造技術の開発を手がけ、すでに国内外で50以上のOLED技術特許を出願しており、同時にOLED国際規格の策定にも参与している。OLED技術の産業化応用の成功は、中国がOLEDディスプレイ分野において、初めて自主的な研究?開発の面で完璧な産業化技術をつかみ取ったことを示しており、CRT(ブラウン管)とLCD(液晶ディスプレイ)のように完全に海外の技術に依存する状況を一変させた。 伝えられるところによると、2004年における全世界のOLED製品の売上高は4.46億ドルで、2009年のOLED市場は55.4億ドルになる見通し。 「チャイナネット」2005年11月7日 |