UNESCO?国連教育科学文化機関の第五回国民教育ハイレベル会議が28日北京で開幕しました。世界各国からの教育分野の専門家と国際組織の代表は、国民教育、特に農村での教育と読み書きができない人への教育をめぐって交流と討議を行ないます。中国の温家宝首相は開幕式で挨拶した際、「中国は、発展途上国の教育事業を更に支援する」と表明しました。 1990年、UNESCOなどの国際組織が「国民教育」の概念を打ち出しました。温家宝首相は挨拶で、UNESCOが世界教育目標を実現する面における役割を高く評価し、「UNESCOが国民教育計画を優先項目として実施することは、世界各国と国際社会の思いと共通する。今回の会議が世界的範囲の国民教育推進を趣旨に、読み書きできない人への教育と農村での教育をテーマとしていることは、国際社会が農村部と未発達地域の教育に高い関心を持っていることを示す」と述べました。 温家宝首相は、また、「中国は世界的範囲での国民教育事業の発展により多く貢献したい。これから発展途上国の教育事業を更に支援していきたい」と表明しました。 「発展途上国の校長や教師を中国に招き、訓練する活動の規模を拡大し、現在の毎年500人から1500人に増やす。UNESCO?アフリカ能力建設センターと児童婦女教育センターに100万ドルを提供し、具体的な研究と養成事業を共同で行なう。発展途上国の実際のニーズに応じ、今後3年間農村に100ヶ所の学校を作り、関連する教育設備も提供する」と語りました。 世界的範囲での国民教育を推進するため、温家宝首相は中国の立場を説明しました。 「国連関連機構と国際組織がより多くの役割を果たし、また、国際間の協力を更に強化し、文化と教育事業発展の多様性を尊重すべきだ」と強調しました。 温家宝首相は、また、中国が国民教育推進の面で収めた歴史的な進歩を説明しました。2004年までに、中国で9年生義務教育を受けた人口は適齢人口の94%を占め、青年?壮年層の読み書きできない人口が4%に下がり、更に、女子児童の入学率は98.9%となっています。15年間の努力を経て、中国では、9400万人が読み書きできない状態から抜け出しました。 現在、世界では1億人の児童が教育を受けられず、8億7千万人の成人が読み書きできません。そのため、UNESCOの松浦晃一郎事務局長はこの会議の開幕式で「全ての児童が無料で初等レベルの義務教育を受けられ、また成人の読み書き能力を高めるといった目標を実現するため、世界各国が更に努力しなければならない」と語りました。松浦晃一郎事務局長は、更に、「教育、特に基礎教育により多くの資源を振り分ける同時に、これらの資源をもっと活用し、創造性と活力溢れる指導の下で、国民教育の目標を実現させることについて、われわれは工夫していかなければならない」と強調しました。 「CRI」より 2005/11/30 |