「第10次五カ年計画」(2001~2005年)の期間中、中国は小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的構築に向けて、着実な第一歩を踏み出した。その前進の途上、経済?社会の各分野で輝かしい成果を挙げている。 ◇改革開放:長期発展の基礎が固まった <成果8>独占型業界の改革に突破口 計画の目標:競争のメカニズムを導入し、独占型の業界における管理体制改革を加速する。 期間中、中国の独占型産業における改革は、大きく進展した。海外の先進的な経験や中国自身の実践が示すように、長期間の独占は経済発展を阻害するだけであり、効果的で十分な競争によって長期的、持続的な発展と繁栄が得られるのである。 <成果9>証券市場の基礎制度の整備強化、銀行の株式制移行と上場 計画の目標:証券市場を規範化し、発展させる。条件を満たす完全国有商業銀行は、国が出資する株式制商業銀行に移行させる。 株式指数が低迷する現在も、証券市場の基礎制度の整備がこの5年間に得た進展を軽視することはできない。こうした進展は、証券市場の長期発展へ、好ましい基礎を打ち固めるだろう。 昨年公布された「国務院の資本市場改革開放と安定発展の推進に関する若干の意見」は、証券市場の改革の方向性を明確に打ち出した。国有企業の株式が流通株と非流通株(市場での取引が行われない国有株)に分かれている問題についても、今年は改革が重要な段階に入った。 中国の証券市場は現在、重要な折り返し地点に差し掛かっている。体制?制度面の問題の解決をさらに進め、改革の度合い、改革の速度、市場の負担能力などの関係を適切に処理する必要がある。責任は重大で長い道のりだ。 中国建設銀行は10月27日、香港市場に上場した。これは、国務院が完全国有商業銀行に対する株式制移行改革を行ってきた2年間において、メスを入れた銀行が初めて上場を果たしたケースだ。現在、中国工商銀行と中国銀行も上場の準備を進めている。 <成果10>世界貿易機関(WTO)加盟による全方位的な開放 計画の目標:全方位的な対外開放の枠組みをほぼ構築する。対外貿易と外資導入の規模を拡大させ、構造や質を改善する。 第10次五カ年計画の1年目(2001年)、中国はWTOに正式に加盟し、対外開放を行う分野や業界は拡大を続けた。5年間の外資導入額は2700億ドル、今年の貿易額は1兆3800億ドルとなる見通し。2000年の貿易額は4743億ドルにすぎなかった。 対外開放は、外資を呼び込むだけではなく、さらに重要なのは世界の先端技術や管理の経験を導入できるということだ。対外貿易は国内の経済成長を導くほか、世界にビジネスチャンスをもたらしている。 「人民網日本語版」2005年12月1日 |