国有企業を管轄する国有資産監督管理委員会の李栄融主任は10日、国有企業の改革を加速し、積年の課題となっている経営困難な大?中型国有企業について、2008年までに市場からの撤退を完了させる方針を明らかにした。 李主任は北京で開かれた「2005中国企業指導者年次総会」の席上で、「20年余りの改革と模索を経て、国有企業の管理体制や経営システムも大きく変わってきた。しかし、改革や開放のさらなる進展に伴い、国有企業が直面する競争もより激しくなるだろう」と表明した。 李主任は、大型企業の株式制への改革を急ぎ、現代的な企業制度づくりを進めていく必要があると指摘。また、市場化の動向に合わせて国有企業の改革を引き続きしっかりと進めながら、国内外の技術?管理?資金や、実力ある戦略的投資者からの出資を積極的に受け入れ、国有大型企業の株式制への改革を進める必要があるとした。これにより、条件のある国有大型企業による規範的改革や国内外での上場を引き続きサポートし、条件が適合すれば主要事業部門全体の上場を実現していく狙いがある。 李主任は国有経済体の構成の戦略的調整について、中央政府直属の国有企業(中央企業)の構成の調整に関するガイドラインを同委員会で作成する計画を明らかにした。今後、同委員会は▽国家の安全や国民経済の命脈に関わる重要産業、重要分野▽国有経済体を競争における優位性の高い業界や将来的に基幹産業となりうる分野▽国際的競争力に優れた大企業――などに国有資本の比重をシフトさせていく方針だ。 「人民網日本語版」2005年12月12日 |