中国国土資源省の李元次官は１６日「政府は今年厳格な農地保護制度を実施し、農耕地の転用面積を年度計画以内に抑える。今後は、建設用地の面積をコントロールし、耕地の減少を抑制する」と発表しました。

中国は農耕地の保護を強化するため、去年から厳格な土地管理制度を実施しています。

これについて李元次官は「土地管理で一連の措置を着実に実施し、土地供給の規制を守り、農耕地の転用面積を計画内に抑え、耕地の保護制度を厳格に実施し、耕地面積の大量減少を抑制する」と語りました。

ここ数年、経済の高度成長に伴い、工場、住宅、高速道路など建設が急ピッチで進められています。

一部地方は経済成長至上主義で土地に関する法律?法規に違反し、工業団地の開発?建設を盲目的に進めています。これらプロジェクトの開発と建設で大量の農耕地が転用されたため、全国では耕地の減少問題は深刻になっており、１９９７年から２００３年の７年間で中国の農耕地面積は７００万ヘクタール減少しました。

こうした問題に対応するため、中国政府は一連の農耕地保護措置を実施しています。

国土資源省は今年、国務院によって認可された建設用地申請に対する確認作業で４６００ヘクタールを削減しました。 また、土地供給の禁止と規制に関する政策を厳格に実施し、産業政策に合わせて鉄鋼、セメント、火力発電所などの建設用地を抑制し、重点インフラ整備の実施を優先させ、重点プロジェクトの建設を保障しました。 全国の開発ゾーンに対する再確認作業で国土資源省は一部の国家級開発ゾーンの境界線を再画定しました。

農耕地を保護すると共に、立ち退き農家の生活レベル維持に取り組んでいます。

これについて江蘇省国土資源庁の陶培栄長官は「江蘇省は２００３年から立ち退き補償の基準を高め、現行の規準は以前より４７％増えた。省全体で今年から立ち退き農家の基本生活保障を実施している」と語りました。

立ち退き農家の権益保護で湖南省は補償専用の資金拠出制度を制定し、補償規準を高め、江蘇省と浙江省は立ち退き農家に対し、社会保障制度を適用しています。関連の政府機関は立ち退き農家の利益侵害行為に対する検査と是正を行い、これらの問題で却下された建設用地の申請件数は１００件にのぼっています。

「CRI」より 2005/12/19