国家統計局の邱暁華副局長は6日、「21世紀フォーラム」において、「全般的に見れば、現在、農村部の住民の消費レベルは都市部の住民より10年も立ち遅れており、前世紀90年代の都市部住民の消費レベルに相当するものである」ことを明らかにした。 都市部と農村部の格差の拡大は、社会?経済の発展における突出した矛盾となっており、その格差をいかにして縮小することができるかは、社会?経済の発展における大きな課題となっている。 中国では、60%の人口が農村で暮らしているが、2004年末現在、農村部の衣食満ち足りない絶対貧困人口は2610万、衣食の需要がぎりぎり満たされている低収入人口は4977万も存在し、生活が困窮している農村部の住民は少なくない。 邱暁華氏は、「21世紀フォーラム」において、以下のデータを紹介した。 収入と消費の面からみれば、都市部と農村部の住民の所得の格差は1997年以降、年々目に見えて拡大し、農民の2004年の可処分所得は、8年連続の伸び悩みに句切りをつけ、6.8%増の2936元となったにもかかわらず、都市部住民との格差は3.21:1となっている。 教育と医療衛生の面から見れば、都市部の高校、専門学校、短大、大学本科、修士の学歴をもつ人口の数は、ぞれぞれ農村部のそれの3.4倍、6.1倍、13.3倍、43.8倍、68.1倍となっている。現在、農村部の医療保障カバー率はわずか10%で、都市部は42%である。 政府の公共事業への資金投入の面から見れば、農業への財政支出の総支出に占める割合は1978年の13.43%から2003年の7.12%へと、絶えず縮小している。 都市部と農村部の格差の形成には深刻な歴史的原因があるが、現在、中国は「工業が農業の発展を牽引し、都市が農村の発展を促す」段階に入っている。今年から、国は財政?税収及びその他の社会?経済政策の面で農村に傾斜し始めており、格差のさらなる拡大に歯止めをかけることに努めている。邱暁華氏は、1)国民収入の分配の構造を調整し、農業や農村の発展をサポートすること。2)「工業が農業の発展を牽引し、都市が農村の発展を促す」指針のもとで、都市部と農村部の間の双方向の協調システムを構築すること。3)農民労務者が都市で働くために望ましい環境を作り出すこと。4)土地、金融などの改革を深化させ、農村の経済発展に新たな原動力を注ぎこむことなどの解決策を提案している。 「チャイナネット」2005年9月12日 |