世界貿易機関(WTO)のハラ事務次長は29日、「WTO加盟後の6年間、中国は各分野の承諾事項を非常に良く履行してきた。中国経済の急成長と貿易のたゆまぬ拡大は、世界経済への重要な貢献だ」と述べた。 ハラ事務次長は同日、中国貿易と持続可能な発展に関する国際フォーラムで、中国によるWTO加盟時の承諾事項の履行状況を「非常に良い」と表現。「WTO加盟以来の中国の急速な輸入拡大は、世界に多大な影響をもたらした。特に発展途上国の輸出に、中国市場は重要なチャンスを提供した。中国は同時に大量の外資を導入し、先進国にもチャンスを提供した。こうしたすべてが、世界経済の望ましい成長を促進した」と指摘した。 また「中国の急速な輸出拡大と対外投資のたゆまぬ増加は、一部の人々に懸念を呼び、いくつかの国で中国製品に対する輸入制限措置も招いた。こうした懸念は不必要なものだ。どの国によるものであれ、貿易保護主義的な政策の実施は、世界経済の健全な発展にマイナスだ」と述べた。 さらに「現在進められているWTOのドーハ?ラウンドは、全世界の貿易障壁の撤廃と、より公平な貿易ルールの制定にチャンスを提供している。中国は一貫してドーハ?ラウンドに積極的に参与しており、またWTOの他の加盟国と緊密な協力を行っている」と指摘した。 フォーラムはジュネーブに本部を置く「国際貿易と持続可能な発展センター」の主催によるもので、会期は2日間。中国の国家発展改革委員会?環境保護総局?農業部の代表、および各国の駐WTO代表、ジュネーブの他の国際機関?研究機関の代表ら、約200人が出席した。 「人民網日本語版」2007年10月31日 |