陝西省政府は、省内の生態環境悪化を抑制するため、四大「緑の海」の建設を決定した。生態系受容能力が薄弱なため、全陝西省の水土流失面積は省面積の60%を占め、天然草場は退化の一途を辿り、砂漠化は省面積の7%を占めている。森林資源総量が不足しており、分布もアンバランスで、質も悪く、単位面積木材蓄積量は全国平均の65%に過ぎない。それに加えて、鉱山生態地質環境問題も大きな問題となっており、鉱山採掘による陥没、土石流、山崩れなどの隠された災害も深刻である。このため、陝西省は今後10~20年間かけて、天然林の保護を基礎とした山地封鎖造林、人工造林、空中播種造林などの方式を継続し、森林資源の育成、拡大、草木植生の回復、増加の四大「緑の海」を形成させ、緑の海洋が陝西省を覆う新たな生態景観の実現に努力することになった。 四大「緑の海」には下記の緑の海を包括している。 1 陝南森林海。二次天然林の回復改造を主体とし、生態林と経済林、傾斜地の減反、疎林地の回復の発展に力をいれている。 2 関中生態ネット林海。保護林ベルト、河川防護、道路、灌漑溝渠の幹線建設、関中平原の緑化による緑の海の実現を図っている。 3 渭(河)北(部)経済林海。果樹を主体とする渭北経済林海はすでにその形態を整えており、今後は国内市場の需要に基づいて果樹の構成を調整し、グリーン基準化管理を行なってブランドを確立し、果実の品質を向上させると同時に、販売、加工のリーダー企業の発展、強化を通じて、経済効益を向上させ、生態効果と経済収益の良性相互影響を実現する。 4 陝北林草海。異なる地域の生態の特性を出発点とし、林地に適する地域は林地に、草地に適する地域は草地にしている。毛烏素砂漠においては、全面的に防風防砂林カーテンを構築する。砂漠外縁の土地利用構造を調整し、開発済みの基本農田と一部の条件のよい湿地を集約的に運営し、生態が脆弱な辺縁地は譲渡する。砂漠地区内部に民営小水利施設を整備して、多くの星が瞬くようなオアシス農業を展開する。 「チャイナネット」2005/09/26 |