ここ数年の自動車生産量急増は、中国の自動車電子製品市場の急成長をもたらしたが、市場規模600数億元に達するこの新興市場は今のところ外資系企業の天下であり、大陸部企業にはほとんど利益がもたらされない現状という。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。 20日に開催された2006年中国自動車電子産業発展技術シンポジウムでITコンサルティングの賽迪顧問公司(CCID)が発表したレポートによると、中国自動車用電子製品市場の昨年度売上高ランキング上位10社中、中国大陸部の企業はわずか1社で、海外ブランドの市場シェアが絶対的な地位を占めた。 同レポートの調査結果と国家統計局が2004年に発表した中国自動車部品100強企業リストはほぼ一致している。当時のトップ10に入った中国大陸部企業は、航盛電子1社のみだった。 中国自動車工程協会自動車電子技術分会の陳光前?主任委員は、中国企業には技術の蓄積とコア技術が不足しており、技術レベルもかなり立ち遅れ、製品競争力に劣ると分析している。一方、海外の自動車電子製品大手は軒並み、中国で全面的な戦略体制を敷いており、コア技術分野をほぼ独占している。このような状況は中国自動車電子産業にとって、非常に大きな挑戦となっている。 中国自動車産業の発展、新型電子製品の国産車への普及、製品のグレードアップに伴い、中国の同市場は今後5年間、年平均成長率約25%を維持、2010年の市場規模は約2千億元に達するとCCIDは予測している。 CCIDの郝建青副総裁は、巨大市場は外資を誘致すると同時に、大陸部の自動車電子製品メーカーにもビジネスチャンスをもたらすもので、コストおよび価格面での優位性を活用してシェア拡大を目指すことが可能だという見方を示している。 「人民網日本語版」2006年11月22日 |