中国人民銀行(中央銀行)の呉暁霊副行長(副総裁)は16日、中国が外貨準備として日本円を採用し、すでに購入していることを明らかにした。インドネシアのバリ島で行なわれたインドネシア中央銀行のシンポジウムで初めて明らかにされた。北京の日刊紙「京華時報」が伝えた。 呉副行長は、中国は数年前に外貨準備で日本円を所有していることを明らかにした。しかし、同行が引き続き日本円を購入するのかどうかの質問には回答を控えた。 招商銀行北京支店の王小萌チーフアナリスト(外国為替担当)は、次のように述べた。「わが国の外貨準備高が1兆ドルを超えたとき、外貨準備の流動性を強化することが必然となった。日本円の動向から見ても、近年日本円の国際市場での貿易加重のインデックス(実効為替レート)と為替レートはともに20年以来の最低を記録している。このほか、日本銀行が6年ぶりに公定歩合を引き上げた影響で、市場に日本円が引き続き高まる期待が出始めた。このような情勢のもと、日本円を中国の外貨準備に加えることはきわめて妥当なことだ。 日本円を所持することは、中央銀行による外貨準備構成の大幅調整にはつながらない。今月初め、外貨準備においてしばらく利率引上げが止まっていた米ドルをわが国が大量に投売りをしたということが市場で盛んに伝えられたとき、中央銀行の周小川行長(総裁)は、これについて明確に否定した。王チーフアナリストはさらに、市場では日本円が利率引上げの周期に入るだろうと予測しているが、米ドルと比べて、日本円の基準利率レベルはきわめて低いもので、収益率の保障から考えると、日本円が外貨準備に占める割合はそれほど大きくならないと分析した。 「人民網日本語版」2006年11月22日 |