国家民用航空総局(民航総局)はこのほど、「中国は現段階で空港インフラ設備の建設資金が大きく不足しており、空港建設に今後も力を入れなければならないことを考慮して、空港建設費は引続き徴収していく」と発表した。 各方面から提起されている空港建設費に対する様々な疑問に対して、民航総局の関係責任者が答えている。 ――なぜ空港建設費を徴収するのか? 空港建設費は「政府性基金」として政府の収入体系の一部分となっている。 空港は国民経済発展のインフラであり、投資が大きく、周期が長く、収益が低いという特徴がある。空港建設をすすめる主導的な役割は政府が担わなければならない。空港建設費の徴収は国際社会においても空港建設費や補助資金を集める一般的な方法だ。政府が空港建設に責任があるということから、徴収という方式で建設資金を集める必要がある。 2004年9月に空港建設費の徴収方法を変更後、民航総局と財政部は共同で徴収した空港建設費はすべて国庫に納付すると通知した。財政部は民航総局からの情報に基づき、一定の比率で空港建設費を各省区市の財政部門に返還、地方空港の建設費や経営費として用い、その余剰部分を中央財政予算管理に納め、空港建設のために用いている。 ――1992年に空港建設費の徴収を開始してから、どのくらい徴収され、どの様に使用されたのか? 国家民用航空総局のデータによると、1992~2005年に徴収した空港建設費は累計290億5千万元で、これらは東部地域の混雑緩和対策や、西部地域の飛行場建設と安全対策プロジェクトなどに用いられた。 中国の民間飛行場数は1992年の100カ所から2005年末には142カ所に増加しており、省都、主要な観光都市、重要な飛行場はすべて改造された。空港建設に必要な資金は非常に大きく、空港建設費はその中の一部分の財源に過ぎない。このほか地方政府の投資、国債発行、中央予算からのインフラ建設支出、借入金、株式発行などの財源がある。 ――旅客が航空建設費を負担するのは理にかなっているのか? 空港建設費を直接使用者が負担するのは、国際民間航空機関(ICAO)の「使用者が費用を支払う原則」に従うものである。空港建設費を「政府性基金」として国家が強制的に徴収するのも国務院の認可を得ており合法的な手続きだ。 空港建設費の徴収は国際社会においても空港建設費や補助資金を集める一般的な方法といえる。米国、英国、フランス、ブラジル、日本などの空港も同様の方法を採用している。 「人民網日本語版」2006年11月12日 |