今年上半期の中国の原油?精製油輸入量は前年同期比で伸び幅はいずれも15%を上回り、国際原油価格も当面Ⅰバレル70ドル以上の高値で推移している。経済が急速に伸び、1人当たりの石油?天然ガス資源量が世界平均レベルの1/10にも満たない発展途上国の大国として、中国は急拡大するエネルギー需要にどのように対応するかは世界各国の関心を集めている。国家発展改革委員会によると、10%のアルコールを混合したエタノール?ガソリンの普及は今後、中国の代替エネルギー戦略の重点の一つとなっており、「十一五」(第11次五カ年計画、2006年~2010年)期に、中国はエタノール?ガソリンの生産を積極的に推し進める方針である。 バイオマスエネルギーであるアルコールの原料は、トウモロコシ、イモ類などの作物からきている。これら再生可能エネルギーで精製油に取って代わることは、日増しに増大する精製油需要の緩和に役立つばかりか、排気ガス中の一酸化炭素排出量30%以上、炭化水素排出量10%以上を減少させることにもなる。 国家発展改革委員会工業司筋によると、中国の「第10次五カ年計画」期の十大重点プロジェクトの1つとして、自動車用エタノール?ガソリンのテストはすでに成功を収めている。国は4つのバイオ燃料?アルコール生産試験プロジェクトの建設を批准しており、毎年のエタノール?ガソリンの生産能力はすでに102万トンに達している。現在、黒竜江、吉林、遼寧、河南、安徽の5つの省および河北、山東、江蘇、湖北などの省の27の地域?一般都市では、自動車用エタノール?ガソリンが使用されている。中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)、中国石油化工(シノペック)のエタノール?ガソリン生産能力はすでに1020万トンに達しており、エタノール?ガソリン消費量はすでに全国のガソリン消費量の20%を占めるに至っている。 「十一五」期には、エタノール?ガソリンは代替エネルギーとして、引き続き発展を遂げると見られている。専門家たちは、「十一?五」期末までに、中国の燃料アルコールの年間生産能力は現在の100万トンあまりから500万トンに達し、すなわち、毎年の燃料アルコールによる精製油代替量は500万トンに達することを意味する。中国の昨年のガソリン消費量は4366万トンで、500万トンの代替量は軽視できない数字である。 「チャイナネット」2006年8月15日 |