吉林省?長春の街でもし、スタイルが良く、流行のスポーツウェアを着て、小さなリュックサックを背負った女性の後ろ姿を見かけても、安易にその年齢を予想してはいけない。「若づくり族」である可能性があるからだ。中国新聞社が伝えた。 「若づくり」とは文字通り、何とかして自分を若く見せようとすることだ。「若づくり族」が長春に現れたのはつい最近だが、その反響は日に日に大きくなりつつある。外資系企業で働く劉さんは、大学卒業当時から、成熟した大人らしく見せるために毎日スーツを着て仕事をしていた。しかし中年になった今、青春時代の尊さに初めて気づいた。自分も「若づくり」に励むようになり、人に若いと褒められるととても嬉しいという。 「若づくり族」は外見だけを変えるわけではない。多くの人が内面から「若づくり」をし、これが一種の生活様式となっている。明るい性格の林さんは自分を「顔は40歳でも心は20歳」と形容する。10歳の男の子の母親でありながら、休日は大好きな「学生ルック」で街を歩き、通りがかる人に振り返られることもしばしば。「若づくり」だと笑う人もいるが、林さんはそんなことは気にしない。「若い心さえあれば、中年の生活をもっと豊かにし、仕事に対してももっと情熱を持つことができます」 もちろん、「若作り」は女性だけの特権ではない。長春の街では、運動靴を履いて、カラフルなチェックのシャツにだぶだぶの長ズボンをはいた中年男性があちこちで見かけられる。青春のオーラを振り撒き、一見、20歳の若者とほとんど変わりがない。 「若作り族」の出現で、長春の商店の伝統的な経営概念も変わった。高級服飾売り場の朱支配人は語る。「伝統的な理念では、若者向けファッションは18~25歳の顧客を対象に販売していました。しかし今は『若作り族』により良いサービスを提供すべく、彼らの心理と消費特徴を理解するよう従業員を教育しています」 長春の「若作り族」の多くは高学歴、高収入のホワイトカラーが多いということが取材時に判明した。専門家の分析では、中年になったホワイトカラーにとって、家庭と仕事のプレッシャーを背負うなかで、どのように自分の心を若く保ち、どのようにかつての情熱を取り戻すかは大きな問題で、「若作り」はこのような人々にとって一種のストレス発散になるのではないかという。 「人民網日本語版」2006年8月24日 |