国家環境保護総局の潘岳副局長は9日に開催された第12回「エコ中国フォーラム」で、「今後1年以内にいくつかの政策を打ち出し、2年以内に主要な政策モデル事業を完了させ、4年以内に中国の環境経済をめぐる政策システムを基本的に形成することを目指す」と発言し、環境保護に配慮した経済政策「環境経済政策」の形成に向けたタイムテーブルを明らかにした。 潘副局長によると、環境経済政策は次の7方面で構成される。 (1)エコ税金システム:環境資源を開発、保護、使用する納税単位?個人に対し、資源の開発利用、汚染、破壊、保護の程度に応じて税金を徴収あるいは減免する。環境を保護する行為に対しては優遇税制を実施し、環境を破壊する行為に対しては、汚染物質排出量に基づく「直接汚染税」や間接的な汚染の程度に基づく「製品環境税」を設定する。 (2)環境に配慮した価格?費用徴収:汚染物質排出に対する費用徴収水準を引き上げ、資源価格改革では環境保護要素を十分に考慮し、価格や費用徴収などの手段を活用して省エネ?汚染物質排出削減を推進する。 (3)エコ資本市場:間接融資により「エコロジー型資金貸付」を推進し、環境保護型企業?機関に対しては資金的支援を提供し、優遇金利を適用する。汚染排出企業の新規投資プロジェクトや流動資金に対しては、貸付限度額を設定し、懲罰的高金利を適用する。 (4)生態環境への補償:上記の政策は環境や経済のニーズによるだけでなく、政治的ニーズや戦略的ニーズにも基づいている。発展地域と後進地域、都市と農村、エネルギー消費量と汚染排出量が多い「両高」産業と環境保護産業とのバランス改善に向 けて、財政移転支出を主な手段とした生態環境補償政策を進める。 (5)汚染排出権取引:市場パワーを利用して環境保護の目標を達成するとともに、環境容量を考慮した資源配置の改善を進める。汚染排出抑制の総合的コストを引き下げ、汚染排出者の排出削減に向けた積極性をかき立てるよう促す。 (6)エコ貿易:先進国地域でますます増加するエコ貿易障壁に対応するため、中国はこれまでの単純に数量の伸びを追求し、資源的制約や環境容量を無視した成長モデルを改める。輸出入のバランスを取り、国内?海外の環境保護をめぐる利益関係を調整する。 (7)エコ保険:環境汚染責任保険を代表とする。これは保険会社が環境を汚染する突発的な事故を対象として被害者に賠償を行い、政府や企業の負担を軽くするとともに、企業の汚染排出に対する市場メカニズムの監督能力を増強するというもの。 「人民網日本語版」2007年9月13日 |