国務院発展研究センター産業経済研究部の馮飛部長はこのほどの国際研究フォーラムの席上で、「わが国のエネルギー戦略は三つの大きな挑戦に直面しており、将来、飛躍的発展方式を採用するためには、エネルギーの持続可能な発展を実現しなければならない」と述べた。 三つの大きな挑戦とは以下のとおりである。 第一に経済の高度成長が引き起こした構造的変化である。中国の工業化の進捗はすでに中後期段階に入っており、昨年の重工業増加値は69%前後を占めている。 第二に急速な都市化の進展である。現在、中国は毎年約1500万人の人口が農村から都市に流入している。2020年までに、中国の都市化率は55%~60%に達すると予測されている。一般的法則に基づけば、都市の一人当たり資源消費量は農村の3.5倍である。 第三に消費構造の急速な高級化である。現在、中国の自動車保有量は3000万台を突破し、毎年約570万台増加しているが、2010年までに毎年の増加台数は960万台に達し、2020年には保有量1.4億台を突破する可能性がある。 同時に氏は、「現在、中国のエネルギー使用効率は低いとはいえ、省エネの潜在力は巨大である。中国市場は巨大なので、例えば新エネルギー自動車などのような新たなエネルギー技術の開発、応用に有利である。将来、新たに増加するエネルギー施設、装置の数量は非常に多いので、全体としてのエネルギー利用効率向上に有利である。このほか、こうした後発の優位性以外に、中国は体制、メカニズム、管理方式及び経済構造調整面における余地が非常に大きい。中国は飛躍的発展戦略を採用する可能性が高く、体制、メカニズム、技術の刷新を通して、後発の優位性を利用し、エネルギーの持続可能な発展を実現していく。エネルギーの持続可能な発展は長期的過程であり、第11次5カ年計画期(2006~2010年)に20%の省エネを実現する目標達成は非常に困難である。法律法規面、マクロ調整面では、総合的エネルギー法が欠けており、職務機関の法規の実施も、相互協調もまだ十分ではなく、市場の奨励メカニズムも確立していない」と指摘している。 「チャイナネット」2006/06/14 |